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【オークス】メジロドーベルの力も借りて… レイクヴィラファーム代表が語るライトバックへの期待とは

  • 2024年05月14日(火) 08時00分
 洞爺の地から27年ぶりにクラシックウイナー誕生となるか。桜花賞で3着だったライトバック(牝3、栗東・茶木太樹厩舎)がオークス(3歳牝・GI・芝2400m)に参戦する。生産者のレイクヴィラファームは、数々の名馬を送り出したメジロ牧場を引き継いで11年に開場。次世代を担う優れた繁殖牝馬の導入、新しい挑戦や創意工夫で、北海道・洞爺湖町から国内外で活躍できる強い馬作りを目指している。生産馬では初となるクラシック制覇に向けて、岩崎義久代表に意気込みを聞いた。

──桜花賞はどちらで観戦しましたか?

「繁殖シーズンで忙しい時期ではありましたが、せっかくの機会ですから牧場はスタッフにお願いして、朝一番の飛行機で阪神に行きました。オーナーはもちろん、友人や関係者の方々もレースをとても楽しみにされていて、こちらも嬉しくなりました」

──レースは後方2番手から上がり3F最速となる32秒8をマークして、0秒1差の3着でした。

「パドックでは相変わらずテンションが高かったので少し心配しましたが、返し馬が終わると落ち着いたようです。坂井瑠星騎手がうまく折り合いを付けてくれて、直線は素晴らしい脚を使ってくれましたね。勝てなかった悔しさはありましたが、それ以上にここまでよく走ってくれたという感謝の気持ち、そして今後がますます楽しみになったというワクワク感の方が強かったです」

──レース翌週にはオークス参戦が発表されました。

「課題の折り合いに成長が見られたので、桜花賞が終わってすぐ、次はオークスと決まりました。ここまで順調に来ていると聞いています」

──ここまでのライトバックの活躍は予想通りですか?

「正直に言えば想像以上ですね。キズナと(母系の)マキャヴェリアンはニックスですし、母系からはジェネラスタワーオブロンドンディーマジェスティなどの名馬が出ています。加えて当歳時から馬っぷりも素晴らしく、当然ながら期待は大きかったです。ただ、脚元に不安があったのでセレクトセールを見送り、セレクションセールでの上場になったという経緯がありました。結果的に心配は杞憂に終わりましたが、リスクを承知の上で競り落としてくれた増田オーナーには感謝の気持ちでいっぱいです」

──現3歳世代はキズナ産駒の活躍が目立ちます。母の父がExceed And Excelという配合はジャスティンミラノと同じですね。

キズナ産駒にはパワフルな馬が多いです。牡馬はダート寄りになってしまうのか、当初は牝馬に活躍馬が目立ちましたが、今年になってジャスティンミラノ皐月賞を勝ちました。芝ダートや距離を問わず、あらゆるカテゴリーにトップホースがいますし、今年はリーディングサイアーになるかもしれませんね」

──牧場としては2回目のオークス参戦。21年のクールキャット(14着)はメジロ血統でしたが、ライトバックは欧州から導入した繁殖牝馬の産駒になりますね。思いは異なりますか?

「よく聞かれるんですよ。“メジロの血統が走ったら嬉しいですか?”って。もちろんです。メジロ牧場の時代から働いているスタッフは、特にその思いが強いと思います。レイクではなく、元メジロ牧場スタッフの戸川さんの生産馬ですが、モーリスのことは凄く応援していましたし、種牡馬となってからも積極的につけていますしね。ただ、自分としては海外で買ってきた繁殖牝馬の産駒にも負けずに頑張ってほしいんです。“いい仔を出す”と確信できた馬しか買っていませんし、この中からレイクの基礎繁殖となるような馬が出てきてほしいです」

──最後にオークスへの意気込みをお願いします。

「生産馬が走る時はいつも思っていることですが、まずは無事に。その上で少しでもいい結果を願っています。当日はリードホースとして余生を過ごしている(97年オークス馬の)メジロドーベルに“ライトバックを応援してくれよ”とお願いしてから、東京に向かうつもりです。もし表彰台に上がれるようなことがあれば、こんなに嬉しいことはないですね」

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