「
ヴィクトリアマイル・G1」(12日、東京)
ハーパーに騎乗する
池添謙一騎手(44)=栗東・フリー=はヴィクトリアMを勝てば、牝馬限定G1・6レースの完全制覇となる。大舞台に強い男が、史上4人目となる牝馬G1コンプリートに挑む。
牝馬G1コンプリートは、これまで
武豊、蛯名正(現調教師)、ルメールの3人しか成し遂げていないレアな記録。「もう10年以上、リーチの状態なんで、早く決めたい」と池添は意気込む。
ウンブライルに騎乗する川田も、今回勝てば達成となるが、昨年の
秋華賞(
リバティアイランド)で王手をかけたばかり。一方、池添は08年の
オークスを
トールポピーで勝ってリーチとなった。それから16年が経過。16年の
ショウナンパンドラ(3着)、22年の
ソングライン(5着)と上位争いしたことはあるが、まだ戴冠には至っていない。
初騎乗となる
ハーパーには、2週前と先週の2度追い切りにまたがった。「イメージ通りに乗りやすい馬でした。牝馬3冠でいいレースをしていた時ほどの状態ではないかもとは聞いていますが、上り調子にあると思います」と、まずまずの感触を口にした。
オークス2着、
秋華賞3着、
エリザベス女王杯3着と、G1級の能力は既に証明済み。
有馬記念9着、
大阪杯13着と、近2戦の大敗で評価を落としているが、「今回は牝馬限定戦ですしね。重賞(
デイリー杯クイーンC)を勝っているように、東京のマイルという舞台にも不安はないですから」。この2戦は牡馬の強豪相手。G1・27勝の請負人・池添を背に、牝馬限定戦で巻き返しがあるかもしれない。
提供:デイリースポーツ