「
ヴィクトリアマイル・G1」(12日、東京)
14番人気の
テンハッピーローズ(牝6歳、栗東・高柳大)が直線鋭く抜け出して、
津村明秀騎手(38)=美浦・フリー=と人馬ともにG1初制覇を成し遂げた。2着に4番人気の
フィアスプライド、3着に1番人気の
マスクトディーヴァが入った。単勝2万860円、3連単91万6640円のビッグ配当となった。
G1初挑戦の
テンハッピーローズが大波乱を演出した。先頭でゴールを駆け抜けると右手で力強く
ガッツポーズをつくった津村は待望のG1初制覇。勝利者インタビューでは涙を浮かべながら「無我夢中でした。必死に追っていました」と勝利をかみしめた。「人気はなかったけど、絶対にこの馬にもチャンスはあると思っていた。左回りの方がいいと思っていた。最高の形で4コーナーを回ることができました」と振り返った。
自身は04年のデビューから21年目でのG1初勝利。「長くて、もう勝てないかもと思ったこともあったけど、絶対あきらめちゃいけないと、毎年G1に乗ることができるように小さなレースから頑張ってきました」と歓喜にひたった。支えとなったものを聞かれると「間違いなく家族です。妻と2人の息子がいつも応援してくれました」と即答。ただ、直後に「(妻と息子2人は)サッカーの試合を見に行っていると思うので…」と、父の会心のレースをリアルタイムで観戦できていないことを明かし、涙のインタビューの最中に笑いも織りまぜた。
提供:デイリースポーツ