11年前に惜敗した父の悔しさを晴らすか。
エピファネイア産駒の
ダノンデサイル(牡3、栗東・
安田翔伍厩舎)と
ビザンチンドリーム(牡3、栗東・
坂口智康厩舎)が、
日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)でGI初制覇を狙う。
ダノンデサイルは父
エピファネイア、
母トップデサイル、母の
父Congratsの血統。前走の
京成杯は単勝11.5倍の5番人気だったが、中団前追走から残り1Fで鋭く伸びて差し切り。インパクト大の走りでクラシック候補に名乗りを上げた。続く
皐月賞はスタート直前に右前肢ハ行で競走除外となったが、不幸中の幸いで軽傷だったため、2冠目を目標に調整されてきた。それだけに陣営は今度こその思いが強いはずだ。
もう1頭の
ビザンチンドリームは父
エピファネイア、
母ジャポニカーラ、母の
父ジャングルポケットの血統。曾祖母は重賞4勝の
フサイチエアデール。近親には
フサイチリシャールや
ライラプス、
ビーチサンバなどの活躍馬がいる。前々走の
きさらぎ賞を大外一気で制し、初のタイトルを獲得。前走の
皐月賞は13着に大敗したが、4角で大きな不利があった。スムーズでもさすがに勝ち負けは厳しかっただろうが、あれが実力ではない。直線の長い東京に替わるのはプラスなので、見せ場以上があっても驚けない。
両馬の父は11年前の
日本ダービーに参戦。残り100mで先頭に立ったものの、ゴール目前で
キズナにかわされ、半馬身差の2着に敗れた。今年は
ジャスティンミラノを筆頭に
キズナ産駒が人気を集めるが、
エピファネイア産駒の2頭は父の敵を討つことができるか。そういった視点でも楽しみにしたい一戦となる。