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無敗で2冠を制した優駿たち 84年のシンボリルドルフ 名手・岡部に“競馬を教えた”皇帝

デイリースポーツ
  • 2024年05月21日(火) 06時00分
 グレード制が導入された1984年以降、無敗で2冠を制したのは5頭。その輝かしい歴史を全5回の連載で振り返る。1回目は84年のシンボリルドルフ。のちに、史上初めて無敗でクラシック3冠を制した“皇帝”は、今でもファンの脳裏に深く刻まれている。

 馬名の由来と強さから“皇帝”と呼ばれ、ファンに愛されたのがシンボリルドルフ。デビューは2歳夏の新潟芝1000メートルだった。同じくのちに無敗でダービーを制して2冠を果たしたミホノブルボンも芝1000メートルのデビュー。新馬戦のルドルフはスタート直後、鞍上が出して行って中団を奪うと、直線は内からスルスルと抜け出しての快勝劇。前評判通りの強さで白星発進だった。

 2歳時に3戦3勝。G1の朝日杯3歳S(現・朝日杯FS)をパスし、翌年は弥生賞から始動した。18キロ増の馬体重で出走して快勝したが、続く皐月賞は難しい戦いとなった。前哨戦の弥生賞で外傷を負い、22キロ減での出走。それでも“皇帝”は強かった。直線でビゼンニシキと激しくぶつかり合う(鞍上の岡部は騎乗停止の処分)ほどのたたき合いを制し、走破時計2分1秒1は当時のレースレコード。名実ともに世代最強の座をつかんだ。

 次の大一番、ダービーでは名言を生んだ。最強のライバルであるビゼンニシキとの一騎打ちムードに拍車がかかったものの、相手は14着大敗。ルドルフも向正面でペースを上げようと鞍上の手綱が動いたが、無反応のルドルフに場内はどよめいた。それでも直線で豪快に末脚を伸ばして偉業を達成し、レース後に岡部は「ルドルフに競馬を教えてもらった」と語り、名手のこのひと言がルドルフのすごさをより高めるエピソードとなった。

提供:デイリースポーツ

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