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日本ダービー追い切り(22日・美浦トレセン)
第91回
日本ダービー・G1(26日、東京)に向けた追い切りが22日、東西トレセンで行われ、
シックスペンスと初コンタクトの
川田将雅騎手(38)=栗東・フリー=は好感触を得た。
まるで以心伝心だった。デビュー3連勝で
スプリングSを制して、無傷のダービー制覇を狙う
シックスペンスは、新コンビを組む川田が最終追い切りで初コンタクト。美浦・坂路で3頭併せの3番手からスタートして、残り1ハロン付近では早くも先頭に立ち、52秒2―12秒1で半馬身先着と軽快な走りを披露した。「精神的にもとても穏やかで、いい雰囲気で今日まで迎えることができていると思いました。ポテンシャルの高い馬だなと感じます」と、鞍上は満足げな感触にうなずいた。
わずかな不安も解消できた。Wコースでの1週前追い切りでは、併せた僚馬を怖がるようなそぶりを見せていたが、この日は真一文字に駆け上がった。国枝調教師が「さすが川田君だね。馬を気にしてたんじゃなくて、体が緩いから(
ゴーサインを出して)離すと左にもたれちゃう。そういうのを的確に把握して、真っすぐ走らせていた」と言えば、川田は「多少、体の成長の余地を残しながらではありますが、いい動きをしてくれました。そこにポテンシャルを感じました」と素質の高さを感じ取れたようだった。
重賞初制覇の前走を快勝後は、まだ体質の弱さがあるため、
皐月賞をパスしてダービー一本に絞った。この中間の変化について指揮官は「
スプリングSの時と比べて、調教の反応は全然良くなった」と成長を認めた。
追い切り後の共同会見で川田は「国枝先生のためにも、厩舎のためにも、今年こそはダービーの称号を得られるように、僕ができる精いっぱいの仕事をしたいなという思いです」と決意を語った。それを伝え聞いた国枝師は「手応えを感じてくれているからじゃない? うれしいことだね」と笑った。夢に向かって真っすぐに駆け上がっていく。(坂本 達洋)
スポーツ報知