【地方からの風】
日本ダービーで沸く競馬界だが岩手では地元の7戦無敗馬
フジユージーン(牡3、父
ゴールデンバローズ)の
東京ダービー(6月5日、大井)参戦に盛り上がっている。今年初戦に3月の大井Jpn2・
京浜盃も視野にあった陣営だが状態ひと息で出走を見送り、今回が中央勢との初対戦になる。
そんな同馬の能力を絶賛する岩手競馬関係者は数多い。昨年の岩手3歳戦線を
ミニアチュールで席けんした
佐藤祐司師は「あの馬は10年に1頭出るか出ないかという逸材だよ」と語れば、騎手時代に
メイセイオペラ(99年フェブラリーSなど重賞14V)や
ロックハンドスター(10年
ダービーGPなど重賞7V)といった名馬とコンビを組んだ
菅原勲師も「成長しながら強くなったオペラとはイメージが違うけど、ロックハンドと比較したら力は上。中央馬相手でも十分やれると思う」と期待を口にする。またデビューから手綱を握る
村上忍は「前走で盛岡の地方交流を勝って
ステップとしてはいい感じ。2歳時からある程度完成されていたが、まだまだ成長を見込める馬。(今年から岩手3歳3冠目の
不来方賞がJpn2になり)いずれ戦うことになる相手だし、胸を借りるつもりで挑むが楽しみも大きい」と期待に胸を膨らませていた。前半で行きたがり、折り合いに苦労した前走から相手強化でペースが速くなるのは好材料。盛岡での走りから広々とした大井コースも向くはずだ。
「レースの数だけ、ドラマがある。ドラウマチック」が今年の岩手競馬のキャッチコピー。3歳ダート王を決める
東京ダービーで、ファンを魅了するドラマを見せてもらいたい。 (田中 辰幸)
スポニチ