JRAの厩務員、調教助手らが組織する4つの労働組合のうち3労組(関東労、関西労、美駒労)によるス
トライキ通告(25日午前0時から24時間)が行われた25日の東京、京都の競馬開催は通常通り開催される見込みとなった。調教師会、
JRAは昨年3月18日のス
トライキ時にも、調教師、組合非加入者、補充員、
JRA職員(馬運車の積み降ろし作業)らで開催を行った実績があり、今回も同様に当日の開催業務をこなす予定だ。
3%の賃上げなどを要求した団体交渉(統一春闘)がもつれてのス
トライキ。その影響はすでに出ており、
JRAは25日の東京、京都の全レースの夜間発売、早朝発売を中止すると発表(26日のダービー、
目黒記念の前日発売は実施)。日曜京都8R
キョウエイカンフ(牡4=勢司)はストの影響で出走を取り消した。また、25日の輸送が困難になることから、土曜出走の美浦トレセン所属馬は137頭中133頭が金曜に競馬場入り。日曜ダービーに出走する
シックスペンス(牡3=国枝)も金曜輸送を終えた。春闘交渉の今後の見通しは立っておらず、来週以降の開催における影響は不透明なままだ。
▼関東労・小倉祥治書記長 物価高などを反映させたベア3・0%を若い人を中心に振り分けるよう求めたが、全体として0・64%の回答にとどまった。こちらが資料を用意しても、調教師側は「これが精いっぱい」と説明するだけで理由の提示がないので、それでは誰も納得できない。(ス
トライキは)合法の範囲内で、できる限りのことをやっていきたい。
▼日本調教師会会長・
中竹和也師 今般の労働組合側の春闘要求に関しては、本会としましては誠意をもって交渉し、精一杯の努力をしてまいりましたが、残念ながらス
トライキにいたる事態となり、競馬を楽しみにされているファンの皆さまに対して、ご心配をおかけしております。本会といたしましては、
JRAおよび関係団体の協力を得ながら、25日の全レースにつきましては、管理馬を出走させる予定です。
▼
JRA競走担当理事・佐野健吉氏 今般の調教師会と厩舎従業員組合(3共闘)との春闘交渉に関して、調教師会から「度重なる交渉の結果、本日までに妥結にはいたらず、3共闘の組合員は25日0時から同日24時まで24時間のス
トライキに入ることになった」との報告を受けました。
JRAとしては、調教師会と3共闘との春闘交渉の影響を最小限に留め、公正かつ安全な競馬開催に向けて準備を進めてまいります。
スポニチ