「
安田記念・G1」(6月2日、東京)
香港から遠征してきた
ロマンチックウォリアーが貫禄デモを見せつけた。28日、東京競馬場芝コースで追い切りを行い、僚馬に4馬身先着。G1・7勝を誇る香港の
チャンピオンホースは近況では2000メートルが主戦場だが、管理するチャップシン・シャム調教師(63)も、この日騎乗したジェームズ・マク
ドナルド騎手(32)も適性に自信を見せた。
ブリッシュラック(香港)が制した06年以来、史上4頭目の外国馬制覇を目指す。
並ぶ間もなく引き離した。香港からやってきた
ロマンチックウォリアーが東京芝コースで上々の動きを見せた。同行馬
ロマンチックチャームとの併せ馬。2馬身追い掛ける形でスタートし、直線で外へ出されると、切れ味鋭く前に出て、4馬身先着した。
シャム師は自信たっぷりだ。「ジョッキーが乗ってとてもいい状態。健康だし、今回の環境をとても楽しんでいる」。4月のクイーンエリザベス2世Cで、日本からの遠征馬3頭などを退けてから中4週。トモの中心に筋肉の分かれ目がくっきり浮き出ており、極限の仕上がりも維持している。手綱を取ったマク
ドナルドも「前走から状態は下がっていない。動きはとても良かった。ここまでのいい状態はなかなかないと思う。今週末は彼らしい、いい走りができるはず」。トレーナーと口をそろえて
ピークの仕上がりだと断言した。
シャム師は
フェアリーキングプローンが勝った00年
安田記念で、調教助手として来日している。当時は検疫を兼ねて、千葉県白井市のJRA競馬学校で調整した。今では東京競馬場に国際厩舎があるため、競馬場で調整できる。「環境は大きく変わったね」。遠征馬に優しい条件もそろった今回、自信はさらに増す。
マイル戦は昨年1月に地元G1で2着に敗れて以来。マク
ドナルドは「馬場や距離のレンジは広い馬。むしろ彼にすごくあった条件だと思う。左回りも(23年10月の豪)
コックスプレートで経験しているし、そこで勝っているからね」と問題にしていない。死角は見えず、陣営も素直に強気。
安田記念史上最大の海外からの刺客であることは間違いない。
提供:デイリースポーツ