2024年の2歳戦が1日、京都と東京の芝1600メートル戦で開幕した。京都5Rは牝馬の
ダノンフェアレディ(川田)が“一番星”に。同舞台で行われた2歳新馬戦では最速の1分33秒8を記録した。
一番星にふさわしい輝きを放った。
ダノンフェアレディが
ショウナンザナドゥの追撃を振り切り、華やかに先頭でゴールを駆け抜けた。3着以下を7馬身も突き放す
キズナ産駒のマッチレースを制した勝利。川田は「上位2頭は、しっかり評判通りの走りをしてくれました。無事にひとつ勝てて良かったです」と気持ちよさそうに汗をぬぐった。
序盤で押し出されるように先手を奪ったが、道中は落ち着いた走り。しっかりとタメが利いていたことは最速タイの33秒8でまとめた上がり3ハロンの数字が物語っている。そして、勝ち時計の1分33秒8は京都開催で行われた芝1600メートルの2歳新馬戦で最速タイムだ。「(最内の)枠も枠でしたし、
ショウナンが前にいたので、楽に行かせると勝たれてしまうという(川田の)判断で逃げる形になった」と橋口調教師は鞍上をたたえた。
昨年は新馬初日で勝った
シュトラウスを始め、阪神JFを制した
アスコリピチェーノや
オークス馬の
チェルヴィニアなど6月デビュー組の重賞勝ちが目立った。近年の“トレンド”になりつつある早期デビュー。「時計も速かったですし、期待通り。今のところ課題もないですね」と橋口師は完成度の高さを感じる。
先週の
日本ダービーで
ダノンデサイルが3歳馬の頂点に立ってから、わずか6日後。偉大な先輩からのバトンを受け継ぐように、今週も赤と白の勝負服がターフを舞った。「折り合いもつくし、距離がもっとあっても大丈夫。体も増えるでしょうし、成長が見込めますね」とトレーナー。今後は秋まで休養し、年内は阪神JF(12月8日、京都)が大目標となる。視線の先に映るのは当然、来春のクラシック。“天才娘”の今後が楽しみで仕方がない。(戸田 和彦)
スポーツ報知