時が経つのは早い。
函館スプリントステークスの前身である札幌ス
プリントステークスが創設されて、今年でちょうど30年となる。そこで夏競馬の開幕を告げるス
プリント重賞を制し、後にGI馬となった馬たちを紹介したい。
函館ス
プリントSの勝ち馬として、最初にGIを制したのは
マサラッキだ。4歳時の97年に函館ス
プリントSで重賞初制覇。その後、翌年の
阪急杯と
CBC賞も制するなど、安定した走りを見せた。一方、大舞台では苦戦が続いたが、5回目のチャレンジとなった99年の
高松宮記念でGIウイナーとなった。
2頭目は
サニングデールである。3歳時の02年、古馬との初対決となった函館ス
プリントSを制し、前走の
ファルコンSに続く重賞2勝目を挙げた。その後もス
プリント路線の中心的存在として活躍し、5歳の
高松宮記念でGI初制覇を果たした。現在は日本軽種馬協会静内種馬場で功労馬として過ごしている。
3頭目は
キンシャサノキセキだ。5歳時の08年に函館ス
プリントSを制したが、これが実に10回目のチャレンジでの重賞初制覇だった。後々の活躍を思うと、ちょっと意外ではないだろうか。10年の
高松宮記念でGI初制覇すると、翌11年に連覇を達成し、このレースを最後に引退。種牡馬としては
シュウジや
サクセスエナジーなど、芝ダートを問わずに活躍馬を送り出している。
そして最後の4頭目が
カレンチャンだ。4歳時の11年に覚醒し、
阪神牝馬Sで重賞初制覇すると、続く函館ス
プリントSも快勝。続く
キーンランドC、さらには
スプリンターズSも制し、一気にGIウイナーの仲間入りを果たした。そして翌年の
高松宮記念では
サンカルロや同厩舎の
ロードカナロアを下し、
JRAス
プリントGIを連覇している。産駒の
カレンモエは21年の函館ス
プリントSで1番人気に推されたが、
ビアンフェにクビ差及ばずの2着。惜しくもレース史上初の母仔制覇を逃した。
一方で
シンコウフォレストや
ビリーヴ、
セイウンコウセイといったGI馬は
ビッグタイトルを手にした後、このレースを制している。
今年の函館ス
プリントSも例年同様、秋の大舞台に向けて賞金加算を目指す馬が揃った。GIに大きく
ステップアップするのはどの馬か、熱い戦いに要注目したい。