6月13日は「鉄人の日」だ。87年のこの日、広島東洋カープの衣笠祥雄選手が、2131試合連続出場の世界記録を達成したことに由来している。そこで今回は「鉄人」と形容できる走りを見せた名馬2頭、
オグリキャップと
ステイゴールドを紹介したい。
オグリキャップの
タフネスぶりはローテーションを見れば一目瞭然だ。とりわけ凄かったのは4歳秋である。始動戦だった9月の
オールカマーを快勝すると、ここから中2週が続く。
毎日王冠で
イナリワンとの一騎打ちをハナ差で制すと、続く
天皇賞(秋)は
スーパークリークからクビ差の2着。そして
マイルCSでは内から迫る
バンブーメモリーをハナ差抑え、2つ目のGIタイトルを獲得した。さらにここから
ジャパンCに連闘で参戦。世界レコードで駆けた
ホーリックスからクビ差の2着に食い下がったのだ。その後、中3週の
有馬記念は1番人気で5着に敗退したが、
ジャパンCまでの奮闘はどれだけ称賛の言葉を並べても足りない。
もう1頭、
ステイゴールドは息の長い活躍が光った。2歳12月のデビューから7歳12月のラストランまで全50戦。その間、最も長いレース間隔でも3カ月半と、休みなく走り続けた。さらにGIが20戦、GIIが17戦と、ハイレベルで戦い続けたことも忘れてはならない。ラストランで悲願のGI初制覇となった
香港ヴァーズは、今では珍しい
ジャパンCから中2週での臨戦。こういった過酷な状況でも能力を発揮できる心身の逞しさは、産駒の
オルフェーヴルや
ゴールドシップ、
オジュウチョウサン、さらには孫の
マルシュロレーヌなどにも伝わっている。
今回は紹介できなかった馬でもタフだった馬はたくさんいる。鉄人の日はそんな馬たちに思いを馳せたい。