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函館スプリントS・G3」(9日、函館)
万全の態勢で連覇を目指す。昨年の覇者
キミワクイーンが、ここにきて調子を上げている。中尾助手は「雰囲気はいいですよ。この時季が合っているのかしれませんね。体調は上向いています」と目を細める。
昨年は鮮やかな差し切りで重賞初勝利を飾った。以前は好位からしぶとく脚を使うタイプだったが、この時は一転して4角10番手から鋭い決め手を発揮した。「開幕週の馬場であれだけの脚を使ってくれましたからね。舞台は合いますよ」。重馬場のキーンランドCこそ7着に敗れたが、洋芝は3戦2勝の好成績。“ホーム”での戦いとあれば、力が入って当然だ。
昨年の勝利の後は5連敗中と苦戦が続いている。それでも、
スプリンターズSではメンバー最速上がりをマークし、2走前のオーシャンSも勝った
トウシンマカオから0秒5差と見せ場はつくった。「
パワーがついて成長していますよ」というように、決して力が衰えた訳ではない。ただ、重賞を勝つには何かが足りていないのも事実だ。
その点、今回は函館という舞台が逆襲への糸口となる。「昨年は差す競馬をしたけど、センスがいいのでどんな形の競馬もできますからね。強い馬もいるけど、期待しています」と力を込めた中尾助手。1年前に歓喜を味わった思い出の地で、復活ののろしを上げる。
提供:デイリースポーツ