先週から2歳新馬戦がスタートし、今週は大物候補の
アルレッキーノ(牡)が9日の東京5Rでデビューする。今春の
オークスを制した
チェルヴィニアの半弟にあたる良血。
国枝栄調教師(69)=美浦=は悲願の牡馬クラシック制覇に向け、好発進を決めるか注目だ。
東の名門から早くも大物候補が登場する。9日の東京5R(芝1800メートル)で初陣の
アルレッキーノは、今年の
オークス馬
チェルヴィニアの半弟という良血。
母チェッキーノは16年の
オークス2着馬で、半兄
ノッキングポイントは23年の
新潟記念を制している。国枝調教師は「やっぱりいいよね。点数が高い馬。いいレベルだよ」と賛辞を並べる。
デビューに向けて順調に乗り込んできた。美浦・Wコースで5日に行った最終追い切りは、外
サトノリアン(3歳未勝利)、中
ソルデマジョ(2歳新馬)を追いかける形でスタート。6ハロン81秒7―11秒4の馬なりで最先着(中に半馬身、外に1馬身)し、切れのある動きを披露した。指揮官は「スムーズな追い切りができた。動きはいいよ」と合格点を与えた。
ブリックスアンドモルタルの産駒2世代目で、父は初年度からサウジアラビア
ロイヤルCを制した
ゴンバデカーブースを送り出している。現役時代はブ
リーダーズCターフなど芝で米G15勝。両親から受け継いだ素質を感じているトレーナーは「調教でも速いスピードになると、馬は気分良く走っているよね。能力はあって、うまく折り合えれば」と期待を込める。
26年春に定年を迎える国枝師にとって、悲願の
日本ダービー制覇に挑める最後の世代。殿堂入りした
アーモンドアイの初子となる
アロンズロッド(牡、父
エピファネイア)をはじめ、粒ぞろいの血統馬が控えている。ルメールとのコンビで、厩舎の2歳勢の先陣を切る
アルレッキーノに「まだまだ当然、成長してくるだろう」。その言葉には来春への夢が詰まっている。(坂本 達洋)
スポーツ報知