12日(水)、良馬場の
川崎競馬場で行われたダート
グレード競走の第60回
関東オークス(JpnII・2100m・出走11頭)は、1番人気、
JRAの
アンデスビエント(
田口貫太騎手騎乗)が逃げて最後は7馬身差をつける圧勝で、重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは2分18秒5。
2着に6番人気の
ミスカッレーラ(船橋)、さらに1/2差の3着に8番人気の
グラインドアウト(高知)が入った。2番人気の
クリスマスパレード(
JRA)は9着となった。
勝った
アンデスビエントは父
ドレフォン、
母アンデスクイーン(その父
タートルボウル)という血統の3歳牝馬で、
JRA栗東・
西園正都調教師の管理馬。通算成績は6戦3勝となった。鞍上の
田口貫太騎手は、重賞初制覇。
レース後のコメント
1着
アンデスビエント(
田口貫太騎手)
「素直に嬉しいです。1番人気になる馬を任せてくださったオーナーさんはじめ、西園先生、また厩務員さんや生産者の方、皆さんに感謝したいと思います。ナイター自体は全然苦にしていませんでしたが、レースでは終始、物見もしながらでした。最後はしっかり走り切ってくれて馬が本当に頑張ってくれました。
番手でも良いかなと思っていましたが、スタートが本当に良くて、楽にハナを取れる形だったので、あとはマイペースで行こうと考えていました。ペースもだいぶゆっくり入れましたし、向正面で併せに来られた時にもしっかり馬が反応してくれて、そこからは、終始集中して走ってくれて本当に強い内容だったと思います。前走、勝たせていただいた時も3、4コーナーからグっとハミを取る形だったので、馬を信じて乗りました。
まだまだ3歳牝馬ということもありますし、成長力もありますのでこれからもまだ頑張ってくれるかなと思います。
これだけ大きな舞台に乗せていただいた関係者もそうなのですが、今日は自分の母親が誕生日ということもあって、本当にここまで育ててくださった両親をはじめ皆様に感謝して、これからはもっともっと海外でも騎乗できるジョッキーになりたいと思っていますのでぜひ応援よろしくお願いいたしします」
(
西園正都調教師)
「元々、精神的に落ち着いた馬で、小倉で新馬を勝っているように、環境の変化は何も心配していませんでした。田口ジョッキーには、重賞とか関係なしに普段通りに気楽に乗ってくるように伝えましたし、上手く行って良かったです。この馬自体は、ハナに行くと物見をして息を入れて競馬ができるので、ハナに行ってラチを頼って行ってほしいと(騎手には)伝えました。4コーナーでは安心して見ていられました。8勝したお母さん(
アンデスクイーン)の後を継げるように頑張ってほしいです」
2着
ミスカッレーラ(
御神本訓史騎手)
「ゲートを出てくれました。馬体重が戻って、良い頃に戻りつつあるのかなと思います。バテてはいましたが、あれ以上は止まらない感じではありました。復調の兆しは見えてきたと思います」
3着
グラインドアウト(
赤岡修次騎手)
「夢を見ました。3コーナーの手応えが本当に良くて、勝つかと思いました。しかし、最後は脚色が一緒になってしまいました。コーナーでは手前を替えやすいですが、向正面では替えづらいところがありました。そこが改善されればもっと走れると思います」
4着
シンメルーブス(
西啓太騎手)
「頑張ってくれました。浦和の1400mよりは、これぐらいの距離の方が良いと思います。距離をこなせましたし、成長を感じました」
5着
プリンセスアリー(
森泰斗騎手)
「3戦(
桜花賞、
東京プリンセス賞、
関東オークス)使ってきて、その疲れがあるのかなと思います。距離は問題ありませんでした」
8着
イゾラフェリーチェ(
戸崎圭太騎手)
「道中の感じは良かったです。しかし、向正面で手応えが怪しくなってしまいました。ダートでも勝っていますが、芝の軽い方が良いと思います。能力的にはこんな馬ではありません」
9着
クリスマスパレード(
石川裕紀人騎手)
「状態は良かったですが、返し馬から砂が合わないと感じました。取りたいポジションを取って、理想の競馬はできました。しかし、進みが良くありませんでした。本来はあそこまで負ける馬ではありません。芝でまた頑張ってくれればと思います」
10着
メイショウヨシノ(
団野大成騎手)
「距離が一気に延びてどうかなと思っていました。途中までは大丈夫そうでしたが、その後から右前の歩様に違和感がありました。ついて行けなくなり、かわいそうでした。また立て直して頑張れたら良いですね」
(取材:米田元気)
ラジオNIKKEI