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【マーメイドS】西塚 飛躍の3年目 ホールネスで狙う重賞初V「少しでも恩返ししたい」

スポニチ
  • 2024年06月14日(金) 05時30分
 「第29回マーメイドS」は13日、出走馬が確定した。デビュー3年目の西塚洸二(20)は全4戦で手綱を取るホールネスとコンビを組む。昨年が15勝、今年は既に22勝とキャリアハイを更新。人馬ともに勢いがあり、重賞2度目の騎乗で成長した姿を見せる。一方、北海道ではデビュー4年目の永野猛蔵(21、伊藤圭)が猛アピール。初の函館滞在、自身通算100勝へ向けて奮闘の日々が続く。12日の関東オークスはデビュー2年目の田口貫太が重賞初V。ヤングが躍る夏、若武者の手綱さばきに熱視線を送ろう。

 思い入れは誰よりも強い。西塚はホールネスと全4戦でコンビを組む。3勝、2着1回と底を見せていない。昨年4月、デビュー前の調教で初コンタクトを取った。「おとなしくて、牝馬にしてはかなり肝が据わっていました」という印象を持ち、潜在能力の高さを感じた。予感は結果に表れる。初戦2着から3連勝。成長を促しながら大事に起用され、頭角を現した。「トモに力がついてきました。ゲートも出るようになって、前走でも成長したところを見せてくれた。まだまだ良くなりそうです」と評価。3勝クラスの身ではあるが、ハンデ52キロの軽量なら十分にやれる。

 西塚は22年に美浦・鹿戸厩舎でデビューした。心機一転、昨春に栗東へ武者修行へ。藤原厩舎を拠点として調教から腕を磨き、4月には栗東に所属変更。「デビュー前からお世話になった鹿戸先生やスタッフの皆さん、(同厩舎所属の三浦)皇成さんに感謝していますし恩返しできないまま離れてしまって申し訳ないです」という思いを抱きつつ、新天地で貪欲に技術向上に励む。「これから少しでも恩返しをしたいです」と意気込んだ。

 今年は既に自己ベストを更新する22勝を挙げている。この飛躍には「去年から教えていただいていることを継続してきて、実を結びつつあるのかなと。藤原先生からは乗馬を通して、自分にも納得できる馬の乗り方やつくり方を学びました。坂井瑠星さんら周りの方にも競馬を教えていただきました」と振り返った。

 重賞は昨年のマーメイドS(ゴールドエクリプス・4着)に続く2度目の騎乗。「ホールネスで挑戦させていただけるのは凄く光栄です。感謝したいです」と気を引き締めた。人馬とも重賞初タイトルのチャンス。ひと皮むけた姿を見せて、勢いをさらに加速させる。

 ≪藤原師 西塚の持ち味「英語話せる」≫栗東へ移ってからは藤原厩舎をベースに研さんを積んでいる。藤原師は西塚の持ち味について「英語が話せる」と笑いを誘った。西塚は米ラスベガスで生まれ、父の仕事の関係でニュージーランドへ引っ越し。10歳まで過ごした経歴を持つ。管理馬とのコンビで挑む重賞へ向けトレーナーは「勝つしかないやろ」と愛のあるエールを送った。

 ◇西塚 洸二(にしづか・こうじ)2004年(平16)3月9日生まれの20歳。米国で生まれニュージーランドへ。22年3月に美浦・鹿戸雄一厩舎所属でデビュー。現在はフリー。JRA通算786戦47勝。1メートル60、47キロ。血液型A。

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