「
宝塚記念・G1」(23日、京都)
駆け出しの頃、96年ダービー馬
フサイチコンコルドなど幾多の名馬を輩出した小林稔厩舎を担当させてもらった。名伯楽を相手に必死に食らいつく日々を送っていたが、二十歳そこそこの私などはまるで子供扱い…。かなり厳しい先生でしたが、今振り返れば、いい経験をさせてもらったと感謝しております。
本題へ。なぜそんなことを思い出したかというと、
プラダリアの3代母に小林稔先生が手がけた
リトルオードリー(96年4歳牝馬特別覇者=現フィリーズR)の名を見たから。先生はとにかく管理馬を大事にされていて、出走回数が極端に少なかった。当時は私と同年代の羽月師や浜田師もスタッフとして所属していたが、血気盛んな若者ゆえ、競馬場へ行く機会が少なくヤキモキしていたと思います。
繁殖牝馬としての
リトルオードリーはとても成功したとは言えないが、ひ孫が突如として重賞を勝つあたりが血統の面白さ。先生が大事に育てた血を、オーナーが我慢強く、大切につないできたことが実を結んだ。
父ディープインパクト×母の
父クロフネの配合は
レイパパレや
ステファノスなど活躍馬が多数。特に、
クロフネは母の父として
クロノジェネシスや
ヴェラアズール、
ノームコアを輩出して存在感を示している。今年は18年ぶりの京都決戦。得意コースでの開催を追い風に、
プラダリアもG1の壁を破りたい。
提供:デイリースポーツ