春のクラシックに間に合わなかった馬の目標となる重賞が
ラジオNIKKEI賞だ。そこで今回は近10年の好走馬が、秋にどういった成績を残したかを振り返りたい。
近10年に限ると、
ラジオNIKKEI賞を
ステップに秋のGIを制した唯一の馬が
フィエールマンだ。18年にデビュー2連勝で参戦し、1番人気に推されたものの、
メイショウテッコンに半馬身届かずの2着。その後は休養を挟んで
菊花賞に直行、見事にGI初挑戦初制覇を果たした。
同年の勝ち馬である
メイショウテッコン、20年の
バビット、22年の
フェーングロッテンなど、当然ながら
菊花賞を目指した馬は多い。一方で他の路線に舵を切った馬もいる。
15年の覇者の
アンビシャスは、秋初戦に
毎日王冠を選択。続いて
天皇賞(秋)に参戦した。古馬の壁に跳ね返されて、それぞれ6着、5着と結果は残せなかったものの、ともに上位人気に支持されて、レースを盛り上げた。また、昨年の勝ち馬の
エルトンバローズは続く
毎日王冠も制して重賞2連勝。続く
マイルCSで4着に敗れ、未勝利からの連勝は4でストップしたが、古馬相手に健闘した。そして同年3着の
レーベンスティールは続く
セントライト記念で重賞初制覇。その後は
香港ヴァーズ(8着)にチャレンジしている。
このように勝ち馬、好走馬が思い思いの秋を歩むのが、
ラジオNIKKEI賞の大きな特徴だ。今年もバラエティー豊かなメンバー構成となった。どの馬が勝利し、どういったローテーションを選ぶのか。秋競馬を見据える上でも、見逃せない一戦となる。