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後のGI馬2頭を制して日本ダービー3着馬が重賞初制覇 豪華メンバーのラジオたんぱ賞から30年

  • 2024年06月26日(水) 07時00分
 94年の牡馬クラシックには不動の主役がいた。史上5頭目の牡馬3冠馬となったナリタブライアンだ。そして、その引き立て役だった馬にもタレントは揃っていた。その代表格の1頭がヤシマソブリンである。

 名門・松山康久厩舎に所属したミルジョージ産駒。クラシックの前哨戦では共同通信杯4歳Sが4着、弥生賞が8着、スプリングSが5着に終わり、皐月賞には出走できず。それでもNHK杯で2着に食い込み、日本ダービーに参戦。10番人気の伏兵評価を覆して3着に健闘し、一気に脚光を浴びる存在となった。そして重賞初制覇を目指して挑んだのが、夏の福島を舞台とするラジオたんぱ賞(現・ラジオNIKKEI賞)だった。

 振り返ると、この年のラジオたんぱ賞は豪華メンバーだった。というのも、後のGI馬が2頭も出走していたからである。単勝1.7倍の1番人気はタイキブリザード藤沢和雄厩舎の外国産馬で、毎日杯2着の実績が評価された。3.7倍の2番人気はオフサイドトラップ皐月賞で7着、日本ダービーで8着の実力馬である。これに4.6倍の3番人気で続いたのがヤシマソブリンだった。

 レースは前半1000mが59秒2の締まったペースで流れた。4角で馬群が固まって直線へ。好位追走のタイキブリザードが先頭に立つ。これに襲い掛かったのがヤシマソブリン。激しい競り合いとなったが、最後は坂井千明騎手のムチに応え、ヤシマソブリンがグイッとひと伸び。タイキブリザードを半馬身競り落とし、初タイトルを獲得した。

 ヤシマソブリンは続く福島民報杯も快勝。菊花賞ではナリタブライアンには7馬身差を付けられたものの、2着を確保して世代ナンバーツーの座を誇示した。そしてタイキブリザードは3年後の安田記念オフサイドトラップは4年後の天皇賞(秋)を制し、それぞれGI馬となった。あれから30年、「史上最高」のラジオたんぱ賞に今一度、思いを馳せてみたい。

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