JRAの短期免許第1号となったL.クロップ騎手が、94年6月25日に
JRAで初騎乗してから、今年でちょうど30年となる。これまでにのべ70人以上の名手が海の向こうから来日し、日本の競馬を盛り上げてきた。そんな短期免許を取得したジョッキーたちの軌跡とは。O.ペリエ騎手は
JRAのGIで12勝を挙げる大活躍を見せた。
ペリエ騎手は73年生まれ。94年にヤングジョッキーズ
ワールドチャンピオンシップで初来日した。さらに同年、短期免許で再来日すると関西を拠点に騎乗。99年以降は関東、そして05年からは再び関西を主戦場として活躍した。母国のフランスで
凱旋門賞、仏ダービーなど数々のビッグレースを制する一方、
JRAでも95年から08年まで14年連続で重賞勝ち、さらに00年から05年まで6年連続でGIを制するなど、驚異的な成績を収めた。
中でも印象的だったのは、
藤沢和雄厩舎の名馬とのコンビだ。
シンボリクリスエスと
ゼンノロブロイでは、それぞれGIを3勝。
有馬記念は02年と03年に
シンボリクリスエス、04年に
ゼンノロブロイで制し、騎手では史上初となる3連覇を果たしている。また、テン乗りの
ジャングルポケットを駆って、王者
テイエムオペラオーを差し切った01年の
ジャパンCもインパクト大だった。90年代後半から00年代の日本の競馬を彩った名手であったことは間違いない。
日本での騎乗は12年がラスト。近年はフランスでも騎乗数が減っており、今年の4月25日にラ・テスト競馬場で行われたレースがラス
トライドとなった。直近において日本でのプレーが見られなかったことは残念だが、その雄姿は多くのファンの脳裏に刻まれているに違いない。