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北九州記念・G3」(30日、小倉)
葵Sで鮮やかな逃げ切り勝ちを決めた
ピューロマジックが、初の古馬相手に重賞連続Vに挑む。この日は栗東CWで安田師を背に最終追い。馬なりながらハツラツとした動きを見せた。栗東トレセンで調整を進めてきた唯一の関東馬
サーマルウインドは、栗東坂路で躍動。仕掛けられると、抜群の反応で登坂した。
葵Sで重賞初制覇を飾った
ピューロマジックが26日、好調をアピールした。最終追いは安田師自らまたがり、栗東CWを半周。終始馬なりだったが、今にもはじけそうな手応えで4F53秒9-12秒1を計時した。「先週初めて乗った時に、上手に走ることができていましたし、今回もイメージ通り」とうなずくトレーナー。「ゴール板を過ぎても気を抜くこともなく、指示に対して従順に走ってくれていますし、行儀良くトレーニングすることができています」と納得の表情を浮かべた。
前走は(17)番枠から抜群のスタート。ハナを奪って主導権を握ると、直線に向いてからも脚色は衰えることなく、逃げ切りVを決めた。「馬の後ろで我慢させるということも考えていたのですが、ゲート裏で
テンションが上がっていたので、解放させる競馬に」。指揮官の思い描くプランとは若干異なったが、能力の高さは示した。
一方で課題が明確となった一戦でもあった。「(前走では)ゲートが開いてからのスピードは再確認できました。ただ、レースに行くまでの精神面の乱れが見えました」。レース後はリフレッシュさせ、
テンションが上がりすぎないように慎重に調整を進めてきた。
今回初めて古馬相手の挑戦となるが、千二では5戦して3勝、2着2回と底を見せていない。安田師は「前走時もパドックは以前よりも上手にできていました。1週前に乗った時は人とのやりとりに対して、こんなに理解力があるんだなという感じでした」と目を細める。小倉開幕週の高速馬場はうってつけの舞台。成長を続ける快速娘が古馬を撃破し、頂点への道を歩んでみせる。
提供:デイリースポーツ