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スパーキングレディーカップ・Jpn3」(3日、川崎)
上位混戦の夏のダート女王争いは、後方から直線一気に伸びた1番人気の
アーテルアストレアが完勝。6番人気の大井
キャリックアリードを首差抑えて、三つ目の重賞タイトルを手にした。3着には早めに抜け出した4番人気の
ヴィブラフォンが入った。
しっかりと修正して臨んだ菱田&
アーテルアストレアが、力強い競馬で再び存在感を示した。「いろいろな競馬場を転戦していく中で、コース形態を考えて(この馬の)型を崩す競馬をしたのが、前走(
エンプレス杯6着)はアダになりました」と反省する主戦は「厩舎スタッフがいい状態に仕上げてくれていたので、もう1回いい時のリズムを意識して乗りました」と笑顔を見せた。
道中は後方2番手。3角過ぎに外めから一気に上昇を開始。一度エンジンがかかれば簡単には止まらない本来の競馬。直線は先に抜け出した
ヴィブラフォンを目標にグングン加速。並ぶまもなくかわすと、最後は内から迫った
キャリックアリードを首差封じた。上がり最速をマークしての完勝劇に「いいリズムで行けた時は差されたことがないので」と胸を張った。
コンビを組んで7勝目で、3走前のデイリー盃
クイーン賞(船橋)に続く二つ目のタイトル春の天皇賞ではデビュー13年目にしてのG1初制覇も飾り、最高の形で前半戦を締めくくった。「また強い姿を見せることができて良かった。自分自身もこれからも頑張ります」とスタンドからの大声援に応えた。
橋口師はこれがJRAを含めて重賞10勝目。そのうち何と8勝が
地方競馬場でのモノ。「前走は今までになく前めの競馬で脚を使えなかったので、こういう競馬の方がいいですね。狙い通りの脚でした」と満足そう。Jpn2を1勝、Jpn3を2勝となり、「状態次第ですが、次は(連覇のかかる)
レディスプレリュード(10月1日・大井)あたり」と見据える。その先にはもうひとつ上の勲章も視界にとらえた。真のダート女王へ向けて再び歩みを始めた。
提供:デイリースポーツ