福島名物のサマー2000シリーズ開幕戦「第60回
七夕賞」は
新潟大賞典2着の
キングズパレスが美浦Wコース併せ馬で楽々と先着。重賞初Vに燃える。
ゴールテープを切るまで集中できるか。
キングズパレスには明確な課題がある。キャリア18戦で9度の2着。直線でのささり癖が災いし勝ち切れない。4週連続で追い切りに騎乗した松岡は「(未勝利戦で)最初に乗った時から重賞を勝てると思っていた馬。競馬での最後の1Fで苦しくなった時、集中力を保てるかが鍵」と解説する。
3日も追い切り前に坂路でウ
オーミングアップ。その後、Wコースへ向かう道中にこそ鞍上は神経を注いでいる。「本来、サラブレッドが持続できる集中力は短い。厩舎とも連携して、調教間の
インターバル等でオンオフをしっかりつくれるように工夫してやっている」。そのかいあって体力を浪費するしぐさは漸減。最終追いは3馬身先行した
アメリカンランナー(3歳未勝利)を直線半ばで楽々とかわし1馬身先着。5F68秒4〜1F11秒5に「この中間は帰厩時からベースが高かったが、レスポンスが良くていい動きだった」と満足げに振り返った。
「この馬にはまだまだ上積みがある。肉体に精神が追いつけば必ず花開く」。あまたの相棒と一心同体となって栄光をつかんできた仕事人はそう言い切る。初のみちのく遠征にも「環境の変化に過敏なタイプだが、今なら不安より楽しみが大きい」と前向きに締めくくった。
スポニチ