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【プロキオンS】ヤマニンウルス剛脚見せた!しまい重点で坂路ラスト1F12秒2

スポニチ
  • 2024年07月04日(木) 05時30分
 七夕の願いは重賞初制覇――。小倉で行われるダート重賞「第29回プロキオンS」の追い切りは3日、デビューから無傷4連勝中のヤマニンウルスが栗東坂路しまい重点でダイナミックな動きを披露。初めての重賞挑戦に向けて態勢を整えた。

 4戦無敗のヤマニンウルスはいつも通り坂路で最終追い切り。1本目を4F80秒7で流した後、2本目に1歳下の半弟ヤマニンアルリフラ(3歳未勝利)と併せ馬を行った。道中は僚馬の後方でジッと我慢。580キロ超の巨体を揺らしながら加速していく。残り1Fで馬体を並べるとダイナミックな脚さばきで駆け上がり、ラスト1Fは12秒2で併入フィニッシュ。騎乗した団野(レースは武豊)は「先週の時点で動けるような感じでしたし、今朝の動きも良かった。乗り味もいいですね」と好感触を伝えた。

 見守った斉藤崇師も「思っていたより全体時計(4F57秒4)は遅くなったが問題なく調整できた」。CWコースでの追い切りを取り入れる厩舎としては珍しく坂路オンリーの仕上げ。「この血統はコースで追い切るとガタッと来るところがあるし、脚元も考慮して坂路で」と説明する。宝塚記念に出走した半兄ヤマニンサンパを含めJRAでデビューしたきょうだい5頭も全て管理しており、調整パターンは熟知している。

 今年初戦の雅Sを勝った後は5月18日の平安Sを予定していたが、裂蹄のため回避。指揮官は「裂蹄が治って目標を切り替えてからは何のトラブルもなく、ここまで来られた」と太鼓判を押す。後続に4秒3差をつけ、デビューVを飾った小倉で重賞初制覇のチャンスを迎える。「もっともっと先のことを考えてしまうような馬。ここを通過点として羽ばたければ」と力を込めた。

 厩舎は中京開催だった昨年の当レースをドンフランキーでV。594キロで出走した僚馬がJRA重賞制覇の最高馬体重記録をつくった。ウルスも前走582キロの巨漢馬。記録更新も夢ではない!?「今回、超えるかもしれないですね。中間で586キロ。調教後に量った時は汗をかいている状態ですし競馬に行くと増えるんですよね。でも体重に注目せず、走りに注目してください」と笑って送り出す。函館から小倉に遠征して来る、レジェンド武豊を背にダート重賞を盛り上げる。

 《594キロのドンフランキー超えなるか》22年夏の小倉でデビューしたヤマニンウルスは当時の体重が536キロだった。そこから8カ月、6カ月半、2カ月と休養を挟みながら24キロ、16キロ、6キロと一戦ごとに体が増え、前走雅Sは582キロで無敗4連勝を飾った。別表の通り昨年プロキオンSを制した僚馬ドンフランキーの594キロがJRA重賞における最高体重勝利記録となっている。今が伸び盛りで、ここも6カ月の休み明け。レースぶりはもちろん、進化し続ける4歳馬の体つきにも注目したい。

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