阪神、または中京のダート1400m戦を舞台としてきたが、今年は開催日割の変更に伴い、2021、22年に続いて小倉競馬場ダート1700mで行われる。
小倉競馬場ダート1700mはスタンド前4角寄りからスタートして馬場を1周強まわり、最後は平坦の291m。2020年以降、この舞台で行われたオープン以上競走10競走において上がり最速馬は[3-1-3-5]。小回りの競馬場だけに後方一気は決まりにくく、機動力、立ち回りの上手さが求められるコースだ。
◎ハピは
平安S2着馬。いまだ重賞タイトルには恵まれていないが、一昨年の
チャンピオンズC3着、
ジャパンダートダービー4着含めダート重賞では[0-2-2-3]。掲示板を外したのは58.5kgのハンデを背負わされた昨年春の
マーチSのみという堅実派だ。長く良い脚を使えるうえに、ペース次第では先行することが出来る器用さも持ち合わせている。1800m未満のレースは初めてになるが、コーナー4つは得意とする舞台。先行争いが激しくなれば、この馬の決め手は怖い。
〇
スレイマンは
門司S優勝馬。550kgになろうかという大型馬で、3歳1月に芝2000m戦でデビューしたものの脚部不安により順調に使い込むことができずに初勝利は3歳7月の函館競馬ダート1700m。この時は5か月以上の休み明けだったが、初のダート実戦でいきなり大差勝ち。その後は逃げ、先行力を武器に、ほぼ
ノンストップでオープン入りを果たしブリンカー着用後は安定感を増している。小倉競馬場ダート1700m戦は前出の
門司S優勝含め[1-1-0-0]だ。
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ヤマニンウルスは雅S含め、ここまで4戦4勝。600kgになろうかという大型馬で、なかなか順調に使い込めないもどかしさはあるもののデビュー戦で2歳レコードを樹立し、不敗のままオープンにまで上り詰めた能力は魅力。ここは初めての重賞挑戦となる上に、同型馬が多く自分の競馬ができるか否かがポイントになりそうだが、まだまだ上を目指せる器の持ち主であることは間違いない。注目の一戦だ。
△
グロリアムンディは昨年の
平安S、
ダイオライト記念優勝馬。昨秋に韓国遠征から帰国後は思うような競馬ができないでいるが前走に復調の気配が見えた。3歳暮れから4歳春にかけて4連勝を記録したほどの素質馬。改めて期待したい。前崩れの展開となれば鋭い決め手を持っている△
ブラックアーメットは侮れない存在になりそうで、長期休養明けでも△
ヴァンヤールも差はない印象。最後に一昨年の勝ち馬△
ゲンパチルシファー。小倉競馬場ダートは[2-1-2-0]と得意な舞台だ。