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【プロキオンS】ヤマニンウルス圧倒!無傷5連勝で重賞初制覇 武豊「改めて強いなと。」

スポニチ
  • 2024年07月08日(月) 05時30分
 七夕の東西重賞でともに重賞初挑戦Vの願いがかなった。ダート重賞「第29回プロキオンS」は7日、小倉競馬場で行われ、単勝1・7倍の断然人気ヤマニンウルスが重賞初制覇。デビューから5連勝で初タイトルを手にした。無敗でのJRA古馬重賞制覇は84年以降、史上7頭目。勝利に導いた武豊(55)は20年小倉2歳S(メイケイエール)以来となる小倉での重賞制覇となった。

 夏コクで新星とレジェンドが輝きを放った。武豊騎乗ヤマニンウルスが3角過ぎで一気に進出。詰めかけた2万人近いファンから大歓声が上がった。そのまま後続を寄せ付けず、堂々と押し切った。函館から小倉に駆けつけた鞍上は「暑いですね、やっぱり。でも馬の方は涼しそうに走っていた。北組にはこたえるわ」と笑顔で汗を拭った。

 デビューから5連勝で重賞初制覇。クラスが上がっても敵はいなかった。「ホッとしています。改めて強いなと。前回は返し馬があまり良くなかったけど、今回は今まで乗った中で一番良かった」と自信を持って臨んだ。好位4番手で流れに乗り、直線は左ステッキに応えて伸び続けた。「もまれ込んだり砂をかぶった経験がなくて、そうならない方がいいと。いいポジションを取れましたね。最後までしっかり走る馬。この馬のリズムで早めに先頭に立ちました」と振り返る。

 馬体も規格外のスケール。この日は前走から2キロ増の584キロ。デビューからは48キロも大きくなり、自己最高馬体重で出走。送り出した斉藤崇師は「また一つステップアップできましたね」と笑みを浮かべ「装鞍に入った時から感じが凄く良かった。この馬なりに成長しているけど、まだキ甲が抜けていない。これから楽しみ」。この後は京都・宇治田原優駿ステーブルに放牧。「年末のG1(チャンピオンズC)に行きたい」と大舞台を視野に入れた。

 武豊が6戦6勝で引退した米国の怪物になぞらえて「和製フライトライン」と名付けたパートナー。鞍上は「一走ずつ強くなっている。凄く可能性を秘めた馬。ここで勝ったヤマニンウルスが名馬になれるように、一緒に頑張っていけたらいいな」。無敗のキャリアをスタートさせたのが2年前、夏の小倉だった。思い出の舞台で行われた七夕決戦で重賞初制覇の願いをかなえた。

 ◆ヤマニンウルス 父ジャスタウェイ 母ヤマニンパピオネ(母の父スウェプトオーヴァーボード)20年5月21日生まれ 牡4歳 栗東・斉藤崇厩舎所属 馬主・土井肇氏 生産者・北海道新冠町の錦岡牧場 戦績5戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金8346万1000円 馬名の由来は冠名+クマ(仏語)。 

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