「
函館記念・G3」(14日、函館)
函館開催を締めくくる伝統のハンデ重賞。主役は、悲願の重賞初制覇を目指す
サヴォーナだ。23年
神戸新聞杯2着、今年の
日経新春杯2着など、あと一歩で初タイトルを逃しているが、今週から騎乗停止明けとなる池添を背に、“善戦マン”に終止符を打つ。
初の北海道で飛躍のきっかけをつかむ。
天皇賞・春6着から参戦する
サヴォーナは、重賞未勝利ながら抜群の安定感で舞台を問わずに好走。今年の
日経新春杯では、のちに
宝塚記念を制する
ブローザホーンと0秒1差の2着と重賞級の能力を示している。G3なら力上位で決めたい一戦だ。
初の函館参戦の理由は、スタートから1コーナーまでの距離が長いコース形態だ。二の脚が速いタイプではなく、これまでは序盤の位置取りに苦労した結果、ラストのひと伸びに響いた。そのため中竹師は「距離うんぬんではなく、スタートから最初のコーナーまで距離があるここを選んだ。出して行っても折り合いは問題ないからね」と狙い澄ました北上策について説明する。
万全の態勢を期すため、1週前まで栗東で仕上げてから北海道入りを選択。その3日の1週前追いでは、栗東坂路を4F53秒1-37秒9-11秒8と荒れた馬場を苦にせず豪快な伸び脚を披露し、師も「動きは良かったね。状態は良さそうだし、来週はさらっとやれば十分」と順調な仕上がりに胸を張る。
初の洋芝になるが、血統的な裏付けも大きい。今年の函館の芝コースで
キズナ産駒は最多の6勝を挙げ、連対率37.5%、複勝率50%と驚異の好走率を誇っている。師も「パワフルなタイプだから洋芝も大丈夫だと思う」と適性を見込む。コース形態と血統を味方に堅実な
キズナ産駒の4歳馬が、8度目の重賞挑戦で殻を破る。
提供:デイリースポーツ