JRA女性騎手の藤田菜七子(26)が10日、自身のインスタグラムを通じて結婚を発表した。お相手は
JRAの職員というサプ
ライズ。昨秋から始まった交際から、一気にVゴールまで駆け抜けた。結婚後も「藤田」の登録名で現役を続行する意向で今後は2人で夢のG1制覇を目指すことになる。
中央競馬では過去に騎手と調教助手の結婚という例はあったが、藤田菜七子のお相手は、自身の所属する
JRAの職員という
ビッグサプライズだ。23年秋に共通の知人を交えての食事会で交際をスタート。遠距離恋愛中は共通の趣味であるオンラインゲームなどを楽しみ、たまの休みに重ねたデートで愛を育んだ。藤田は「彼の穏やかな性格に引かれ、人間としても成長させてくれる方です。明るい笑顔の絶えない家庭を築いていきたいです」と語った。
これまでは「結婚は想像ができない」と口にしてきた藤田。騎手として戦い続ける日々で、競馬以外の具体的なプランを描くことはなかった。それでも少し心に余裕ができた26歳。デビュー後も変わりなく接してきた地元・茨城県守谷市の友人たちが多く結婚したこともあり、藤田は「自然と“私も結婚したい”という気持ちが芽生えました。具体的な年齢は考えていなかったけど、私にとってはこのタイミングだったのではないかと思います」と振り返った。
結婚による現役引退はきっぱりと否定した。16年ぶりに誕生した
JRA女性騎手として16年に巻き起こった“菜七子フィーバー”。
コパノキッキングとのコンビで
JRA女性騎手によるG1初騎乗(19年
フェブラリーS5着)、
JRA重賞初勝利(19年カペラS)を達成した。現在も女性騎手最多の通算164勝を挙げ、その後に多く誕生した女性騎手たちの指針となった。藤田は「結婚をすると決めた時に“引退”は全く頭をよぎりませんでした。まだジョッキーとしてもっともっと頑張らなきゃいけないし、成し遂げていないことがたくさんあります」と熱く語った。
今後は良き日を選んで婚姻届を提出し、同居の準備を進めていく予定。「(お相手は)常に私のことを考えてくれて、ジョッキーとしての私をサポートしてくれています。私のやりたいことを優先的に考えてくれる。結婚をしたことでより一層、競馬に精進したいという気持ちです」。女性騎手初のG1初制覇へ。これからは最高の伴侶と未到の競馬道を突き進んでいく。
◇藤田 菜七子(ふじた・ななこ)1997年(平9)8月9日生まれ、茨城県出身の26歳。16年3月5日、美浦・
根本康広厩舎から
JRAデビュー。1メートル57、45キロ。血液型A。趣味は寝ること、読書。
【
JRA関係者からの祝福の声】
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永島まなみ 凄くおめでたいことですね。菜七子さんは普段凄く優しい先輩で、女性としても、ジョッキーとしても凄い尊敬しています。私も菜七子さんみたいになれるように頑張りたいです。末永くお幸せに。
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古川奈穂 とてもおめでたいニュースに温かい気持ちになりました。私は菜七子さんの活躍を見て騎手を志しましたし、常に第一線を走り続けている姿を尊敬しています。ケガをした時も気にかけてくださりありがたいです。末永い幸せをお祈り申し上げます。
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今村聖奈 女性騎手として、憧れであり、尊敬している菜七子さんのうれしいご報告が私はとってもうれしいです。関東関西で会う機会が少ないですが、これからもたくさんお話ししたいです。菜七子さんと一緒に競馬界を盛り上げていけるように頑張ります。
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根本康広調教師(藤田菜七子の師匠)菜七子の結婚はとても喜ばしいこと。良い伴侶を見つけたし、これからは旦那さまのためにもジョッキーとして頑張ってほしい。
【菜七子の騎手実績】
▼16年4月10日 福島9R
サニーデイズで
JRA初勝利(51戦目)=写真<右>。
▼18年8月25日 新潟12R
セイウンリリシイで35勝目を挙げ、
JRA女性騎手通算最多勝利を達成。
▼19年2月17日
フェブラリーS(5着)で
コパノキッキングに騎乗し、
JRA女性騎手として初のG1騎乗。
▼同年10月2日
コパノキッキングで交流重賞の
東京盃を勝利。
▼同年12月8日
コパノキッキングでカペラSを制し、女性騎手として初の
JRA重賞V。
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