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函館2歳S・G3」(13日、函館)
能ある鷹は爪を隠す。連勝で重賞制覇を狙う
エメラヴィは10日、横山武を背に函館Wで併せ馬。同レースに参戦する
シュードタキライトを前に見ながら追走し、馬なりで併入。5F67秒4-39秒3-12秒6をマークした。決して派手とは言えない動きだったが、続けてコンビを組む鞍上は「チップではあまり動かない印象。今回も動きは良く見えなかったですが、十分です。自分としては動いていると思いますよ」と涼しい顔で及第点を与えた。
真骨頂はあくまでフットワークの軽さ。「競馬に行ってからの馬ですから。本馬場の方がいい走りをしてくれると思う」と鞍上が語るように、能力をフルで発揮できるのは調教のチップよりも芝の上でこそ。「新馬の時は使ってからの馬だと思っていたんですが、競馬っぷりが良かった」と初陣Vの内容に舌を巻く。
上々のスタートを決め、道中はインの3番手につけると折り合い十分に直線へ。追いだされると鋭く反応してギアを上げ、開幕週の馬場を味方に粘り込みを図った2頭を楽に差し切った。8番人気の低評価をあざ笑うような快勝劇。能力の高さはもちろん、競馬センスの高さも光った。その後は在厩で調整を進め、額田助手は「レース後のダメージはないですし、順調に調整できています」と仕上がりに胸を張る。
キャリアの浅い2歳馬同士の対戦において、現在13勝で函館リーディングトップに立つ鞍上が手綱を取るのは大きなアドバンテージ。新馬戦と同じ舞台で、一気に世代の頂点へと駆け上がる。
提供:デイリースポーツ