サマー2000シリーズ第2戦「第60回
函館記念」の木曜追いが行われた。1月のAJC杯で重賞初制覇を飾った
チャックネイトが、初コンビの
佐々木大輔(20=菊川)を背に函館Wコースでパワフルな動きを披露。3年前に記念すべき初白星を飾った思い出の地で、さらなる飛躍となる重賞2勝目をつかむ。
6歳馬
チャックネイトがはるばる帰ってきた北の地で躍動した。初コンビを組む3年目の佐々木を背にWコースへ。スムーズに折り合って、単走で5F73秒2〜1F13秒5(馬なり)。余力十分に力感あふれるフォームで駆け抜けた。
佐々木は「しまいは抱えたまま、いい
バランスで走れていました。雰囲気は凄く良さそう。追い切りは動く馬ですが、そんなに無理はしませんでした。むちゃくちゃいい馬。柔らかみもあって、体も大きく、メンタルも凄く落ち着いています」と手綱から伝わる好感触をストレートに伝えた。
成長力に富んだ
ハーツクライ産駒の血を継いだ。着実に力をつけ、今年1月のAJC杯で重賞初V。その原点は3年前、
函館記念当日の21年7月18日の函館だった。3歳未勝利戦(芝2600メートル)でルメールを背に断然人気に応え初勝利。あれから3年。先月8日に美浦に戻り、今月5日に函館入りして備えた。堀師は「(函館は)以前滞在したこともあり、心身のまとまりがいい。カイ食いが良くなく、ガストロガード(胃薬)を投与し、カイバを付け替えて食べさせている。そういうタイプなので間隔を空けた方が能力を出せる」と参戦経緯を明かす。
堀師は今夏函館開幕戦の函館ス
プリントS(
サトノレーヴ)を制し、最終週は
函館2歳S(
サトノカルナバル)→
函館記念と有力馬で参戦。夏の函館重賞完全制覇の偉業も懸かる。指揮官は「調教後の馬体重は482キロ(前走の
天皇賞・春が482キロ)。相手関係は楽になったが、何にせよ勝敗を分けるポイントは58・5キロでしょう」と課題も挙げた。
鞍上・佐々木にとっても、同じ堀厩舎の有力馬で挑む
函館2歳S→
函館記念は自身の重賞初Vが懸かる
ビッグチャンスだ。「(2日連続で有力馬で挑む重賞は)めったにあることじゃない。チャンスを取りこぼしたくない」とオーラス函館で燃えていた。
《佐々木現在函館9勝》鞍上・佐々木は2年目の昨夏函館18勝を挙げて初の函館リーディングを奪取。今夏函館は9勝(1位は横山武の13勝)と着実に白星を重ねている。
JRA重賞はこれまで15戦に騎乗し、昨年
札幌2歳Sの4着(
マーゴットソラーレ)が最高成績。土、日曜に念願の重賞初Vが懸かる。
スポニチ