競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
先日はセレクトセールが行われました。予想はしていましたが、過去最高の売り上げを記録し、相変わらずの浮世離れ感にあふれた会場でしたね。もう1億なんてありふれた価格となってしまっており、落札されてもサッと次の馬が開始される流れに驚いてしまいました。以前は億が出るごとに「おーっ!」という空気感があったのですが、今ではそれは3億くらいからになりましたかね。落札後の拍手が起きたのは最高取引価格となったデルフィニアの23くらいだったと思います(他でも拍手が起きていたらごめんなさい)。
全体の平均価格が約6356万円。いやいやいや、どんな金額なんですか…。ちなみにJRAから発表されている令和3年度においての1頭あたりの年間収入は約796万円です。これは令和3年単年での収入額なので、1頭あたりいくら稼いでいるかという額とは違いますが、貧乏記者はどうしてもこういうのを気にしてしまうんです。でもこんな金額で馬を手にしたいと思うのも、その先には夢があるからだと思いますし、競馬には魅力があふれているということの証明でもありますね。落札された皆さまにとって、その馬はかけがえのない「宝物」。ぜひとも一緒に大きな夢を目指し、そして僕らも一緒になって楽しませていただければと思います。セレクトセールで落札された皆さま、おめでとうございました!
さて先週の新馬戦の振り返りですが、まず6日福島の芝1200m(牝馬限定)では
ミライヘノブーケ(牝、伊藤大)が勝利。いいスピードを見せてくれましたね。父は今年の新種牡馬
サートゥルナーリアで、次走は未定です。
同日の福島芝1800mを勝ったのは
マーズオデッセイ(牡、宗像)でした。父
アドマイヤマーズは未勝利戦も合わせて大活躍でしたね。セール前に産駒が走ると、価格も変わってくるので、セール関係者にとっては
グッジョブだったと思います(笑)。次走は未定。
同日の函館芝1200mを勝ったのは
ピコローズ(牝、伊藤大)でした。厩舎は福島、函館で新馬戦を勝ったことになりますね。こちらも次走は未定となっています。
7日の福島芝1200mを勝ったのは
セイウンビッグバン(牡、萱野)でした。次走は
ダリア賞(8月4日・新潟、芝1400m)へ向かいます。
さて注目の良血馬
アロンズロッド(牡、国枝、父
エピファネイア、
母アーモンドアイ)が美浦に帰厩しました。デビュー予定は8月11日の新潟1600m。鞍上はもちろんルメールの予定です。産まれてからずっと注目され続けてきた馬のベールを脱ぐ時がいよいよ近づいてきました。楽しみですね。
同じく良血の
エデルクローネ(牡、手塚、父
フィエールマン、
母コロナシオン)も美浦に帰厩。こちらも3回新潟の前半を目指して調整が進められるとのこと。
21日の札幌芝1800mの新馬戦には
秋華賞、
ジャパンCを勝った
ショウナンパンドラを母に持つ
ショウナンサムデイ(牝、
奥村武、父
サートゥルナーリア)がデビュー予定。鞍上は池添。
ブラストワンピースの半妹
ロパシック(牝、大竹、父
エピファネイア、
母ツルマルワンピース)は先週、函館に移動。28日の札幌芝1800mを目標に調整されます。(馬サブロー美浦支局・木村)
提供:デイリースポーツ