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函館記念・G3」(14日、函館)
函館開催を締めくくるサマー2000シリーズ第2戦は、岩田康騎乗の3番人気
ホウオウビスケッツが快勝した。2番手追走から直線で逃げ馬をとらえると、最後は後続に3馬身半差をつけて重賞初制覇。父
マインドユアビスケッツに初のJRA重賞タイトルをプレゼントした。2着は4番人気の
グランディア、3着には14番人気の伏兵
アウスヴァールが入り、1番人気の
サヴォーナは4着に終わった。
成長著しい4歳馬が函館の地で躍動した。3番人気の
ホウオウビスケッツが2番手追走から堂々と抜け出し、2着
グランディアに3馬身半差をつけて快勝。
巴賞に続く見事な連勝劇で、待望の重賞初制覇を果たした。
激しい気性が災いし、レースで力を発揮し切れないことも多かったが、この日は違った。岩田康が「行く馬がいるのは分かっていたので、その後ろと決めていた。気がいい馬だけど、2コーナー過ぎに落ち着いてくれた」と振り返ったように、好スタートからすんなり2番手に収まると、がっちりと折り合って脚を温存した。3角過ぎの勝負どころから徐々にギアを上げ、残り1Fで逃げ粘る
アウスヴァールをかわすと、あとは後続との差を広げるだけだった。
「セーフティーリードを取って、後ろに脚を使わせるレースができたのが良かった」と会心騎乗に胸を張った岩田康。これでコンビを組んで4戦2勝、3着2回。手の合う相棒について、「ダービーでも好走(勝ち馬
タスティエーラから0秒2差6着)していた馬。もっと大舞台に行ける馬だと思う」とさらなる高みを見据えた。
奥村武師も「まず一つタイトルが獲れてホッとしました」と安どの表情。「精神的に成長して、人とやりとりができるようになってきました。遅生まれで、4歳になったばかり。まだまだ成長の余地があります」とさらなる進化に期待する。
この後は休養で秋に備える予定。指揮官は「目標は
天皇賞・秋(10月27日・東京)。その前に一つ使うかは状態を見て考えたいです」と説明する。北の大地で大きなきっかけをつかんだ
マインドユアビスケッツ産駒は、秋にさらなる成長を遂げて本州でも大暴れする。
提供:デイリースポーツ