◇Road to 2025
馬主や調教師が青くさい若馬の将来性を見越して先買いすることを競馬の青田買いという。札幌開幕週の新馬戦(日曜5R芝1800メートル)に出走予定の
テリオスララ(牝=田島)は昨年のセレクトセール(1歳セリ)で5280万円(税込み)の値が付いた。父は新種牡馬の
シスキン。産駒は既に
キトンインザスカイ(牝=高野)が先月の京都でデビュー勝ちしている。馬体重500キロを超える黒鹿毛の迫力あふれる走りに田島師の口元が緩む。「思いのほか早く仕上がりました。スピードとともにスタミナもある。さすが走る血統ですね」と口火を切ると、笑みを浮かべてこう続けた。「体の
バランスが良かったのでオーナーに落札していただきましたが、今年ならもっと高額になっていたはずですよ」
同セールで購入した後に半兄
セラフィックコールがデビュー5連勝で
みやこS優勝。今年のダービーではもう1頭の半兄
サンライズアースが4着に善戦した。
ヴィルシーナ、
シュヴァルグラン、
ヴィブロスなどG1馬のいとこにあたる血統だが、兄2頭の活躍で注目度は高まるばかり。調教を重ねるごとに切れ味も増してきた。10日の1週前追い切りでは同厩舎の2歳新馬を子供扱いにして、14日に美浦から札幌へ移動した。ターフの青田は波打つ稲穂で秋を待たずに黄金色に染まるか。
スポニチ