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藤田菜七子が結婚語った「彼は私のやりたいことを優先してくれる」

スポーツ報知
  • 2024年07月17日(水) 07時00分
 今週の「夏の自由研究」は女性ジョッキー編。2016年に16年ぶりのJRA女性ジョッキーとしてデビューし、活躍する藤田菜七子騎手(26)=美浦・根本厩舎=は10日にJRA職員と結婚することを発表したばかり。女性騎手初のJRA平地重賞勝利や、同最多のJRA通算165勝を積み重ねてきた先駆者が、「結婚」「騎手」などを率直に語った。

 スポーツ報知読者のみなさん、こんにちは。藤田菜七子です。先週14日の福島では初めてコンビを組んだペイシャスウィフトで今年5勝目を挙げることができました! 結構コンスタントに使ってきていたので、馬も苦しかったと思いますが最後まで一生懸命走って頑張ってくれました。10日に結婚を発表させていただきましたが、ウィナーズサークルでは大勢のファンの方から「おめでとう」と言っていただいてうれしかったです。

 彼とは共通の友人と行った食事会で知り合いました。まだ一緒に住んでいないので会うタイミングはなかなかありませんが、私のやりたいことを優先してくれる優しい方です。以前、二人である滝を見にいったんですが、そこがとにかくきれいで自然のすごさを感じられたことが、二人の思い出として一番残っていますね。

 たまにですが時間が取れれば料理はします。私は和食が好きで、特に卵料理が好きです。焼いたのもそうですが、何かをとじたりするのが好きですね。新居や結婚式の予定はまだはっきりと決まっていませんが、笑顔が絶えない明るい家庭を築いていきたいです。

 上半期はもちろん満足できる成績ではありません。たくさんの馬に乗せていただいているのでもっともっと頑張らなければと思っています。上半期で特に印象深いのは、長くコンビを組ませてもらっているヨリノサファイヤで勝ったレース(3月17日、中山12R・4歳上2勝クラス)。ずっとこのクラスでは力が上だと思っていましたが、どうやれば勝たせてあげられるかずっと考えていました。結果を出さなきゃという気持ちが強くあって、その思いで結果を出すことができたのがすごくうれしかったです。

 来月10日にはイギリスで行われるシャーガーCに参戦します。19年以来の招待をいただきましたが、アスコットの自然の土地を利用した競馬場だと感じて、日本とは全然競馬のスタイルが違うなと感じました。前回はレースの流れなども分からず、初めての経験ですごく緊張したのを覚えていますが、今回は2度目。少しはゆとりを持って臨めると思います。素晴らしい舞台に呼んでいただいたからにはしっかり結果を残せるように頑張りたいです。

 デビューして9年目になりますが、私が騎乗して特に記憶に残っているのはコパノキッキングです。素晴らしい馬で、初めてG1騎乗(19年フェブラリーS=5着)という経験もさせてもらい、(同年の)東京盃カペラSと重賞も勝つことができました。人気のある立場で勝ちたいという思いが強かったですし、どのレースでもそうですが、作戦であったり、特にずっとコパノキッキングのことを考えていたのを今でも覚えています。

 私は暑いのがすごく苦手。夏場はすごくしんどくてサウナとかも苦手なので体を慣れさせるために、春からホットヨガを始めました。暑いところにも慣れてちょうどいいじゃんと思ったので。その効果か6、7日の福島はすごく暑かったんですが、いつもより楽というかそんなにきつくないなと感じました。今年の夏の暑さにも耐えていけるようになればと思っています。

 後半戦もこれまでと変わらず一頭一頭と向き合うという気持ちは騎手をやめる時までは変わらないです。その一頭にはすごくたくさんの人が関わっていて、牧場スタッフから厩務員さん、馬主さんなどがいることを常に心に留めて、どの馬も大事にレースに乗りたいです。応援よろしくお願いします!

(取材、構成・石行 佑介)

 ◆藤田 菜七子(ふじた・ななこ)1997年8月9日、茨城県生まれ。26歳。美浦・根本厩舎所属。JRAで16年ぶりの女性騎手として16年3月3日の川崎で、JRAでは同5日の中山でデビュー。同24日の浦和で初勝利。同年4月10日の福島9R(サニーデイズ)でJRA初勝利。19年にコパノキッキングとのコンビで東京盃・Jpn2で重賞初制覇、カペラS・G3ではJRA所属女性騎手として初の重賞制覇。JRA通算165勝は女性騎手トップ。小6から乗馬を始め「馬に乗らない仕事は考えられなかった」。

スポーツ報知

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