地方出身で
JRAの騎手になった
小牧太(56)が、また新たな歴史をつくろうとしている。5月にNAR(
地方競馬全国協会)騎手免許試験を再受験。きょう結果発表で合格すれば、
JRA所属から、史上初の
地方競馬への復帰となる。
きっかけは、慣れ親しんだ園田競馬。今年の3、4月に参戦。「最初は6鞍乗って手応えを感じた。次は乗れるレース8鞍全部乗って、しんどかったけど、まだ大丈夫だなと思った。そこで決めましたね」
近年、
JRAでの騎乗回数が減って鳴りを潜めることも多くなったが、騎手として育った地で、勝負師の魂に再び火が付いた。
「まだやれると思い知って、この年でこういう気持ちになってワクワクしている。行くからには覚悟を持って、自分の40年間の全てを出し切りたい」
まるでデビュー前の騎手のように目を輝かせて、次なるステージを見据える。今週の
中京記念では
ワールドリバイバルに騎乗。「せっかく重賞に乗せてもらえるので、
JRAのジョッキーとして20年の集大成、魂の騎乗を見せたい」と意気込む。
JRA通算910勝(G12勝)の仕事人が最終章で完全燃焼を誓う。 (栗林 幸太郎)
スポニチ