「
中京記念・G3」(21日、小倉)
兵庫競馬復帰を目指す
小牧太騎手(56)=栗東・フリー=が、小倉巧者
ワールドリバイバルとともに重賞Vに挑戦する。
04年にJRAに移籍して21年目。決して順風満帆な騎手人生ではなかった。「当初はなかなか周囲に受け入れてもらえず孤独だった」と振り返る
小牧太。「そんな時に橋口弘次郎元調教師が手を差し伸べてくれた。いい馬にたくさん乗せてもらって、たくさん経験させてもらった」と感謝の気持ちがこぼれる。
一番思い出に残っているレースは、自身のG1初勝利となった08年
桜花賞。12番人気の
レジネッタとともに見事差し切りVを決めた。「G1を勝つのは難しいなと半分諦めかけていたなかでの勝利。息を吹き返したよ」と、自信を取り戻す大きな勝利だった。
そして騎手人生の第3章へ。JRA所属ジョッキーとしての“ラスト重賞”に臨む。騎手時代からの友人であった牧田師に自らお願いして騎乗がかなった。最終追い切りにもまたがり、「感触は良かったですよ。思ったよりも馬場は良さそうだし、この馬に向きそう」と手応えを得て決戦に挑む。「21年の集大成。最後までJRAの騎手として魂を込めた騎乗をしたい」。常に上を目指して熱い闘志を燃やす56歳。次のステージへ向け、最後の瞬間まで全力でJRA騎手を全うする。
提供:デイリースポーツ