今週から2週は札幌、新潟の2場開催。関西圏の主場も新潟になるので、昨年同様、新馬戦では美浦所属馬と栗東所属馬の激突となる。ちなみに昨年の2回新潟開催で行われた新馬戦、8レースでは美浦が4勝、栗東が4勝という全くの五分の成績だった。今年の東西対決はどうなるのか、そういった点も注目だろう。
【7月27日(土) 新潟芝1400m】
◆
カルミアクラウン(牝、父
サトノクラウン、
母ライラプス、栗東・
吉岡辰弥厩舎)
母系に
宝塚記念連覇などGIで4勝を挙げた
クロノジェネシス(
父バゴ)や今年の
きさらぎ賞を勝った
ビザンチンドリーム(父
エピファネイア)がいる血統。
本馬は5月17日にノーザン
ファームしがらきから栗東へ入厩。ゲート試験合格後に牧場へ戻り、6月25日に栗東へ再入厩している。吉岡厩舎らしく、土曜日に本追い切りのような形で速い時計を出しているが、7月20日には坂路で4F52.0秒、2F24.4秒、1F11.8秒をマーク。追い切り本数を十分に積んだ形でこの時計をマークしており、密度の濃い追い切りを消化しているといってよいだろう。なお、鞍上は
川田将雅騎手が予定されている。
【7月28日(日) 新潟芝1800m】
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ディアナザール(牡、父
ロードカナロア、
母ドナウブルー、栗東・
斉藤崇史厩舎)
半姉に同厩舎で管理され、小倉芝1800mの未勝利を勝った
ドナウパール(父
エピファネイア)、おばに国内外のG1で7勝を挙げた
ジェンティルドンナ(
父ディープインパクト)がいる血統。
本馬について「姉と違って馬格がありますし、終い切れそうなタイプ」と
斉藤崇史調教師。レースでも騎乗予定の
団野大成騎手が跨った7月17日のCWでの3頭併せ。ゴールでの入線は一番最後だったが、遅れたという印象は全くない。むしろ時計的には文句なしに動けているし、弾むようなフットワークはまさに大物のそれ。実戦でどのような楽しみを見せてくれるか楽しみ。
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ラージギャラリー(牝、父
American Pharoah、
母スカーレットカラー、栗東・
高橋亮厩舎)
母は
Scarlet Color。日本語表記
スカーレットカラーは現役時代に同厩舎で管理され、2019年
府中牝馬Sで重賞を制している。
ゲート試験合格の後、一旦牧場での調整を挟んで、栗東へ再入厩。6月上旬から追い切りを開始して、着々と併せ馬の負荷をこなしている。1週前追い切りは古馬3勝クラスとの併せ馬だったが、水分をたっぷりと含んで重たい馬場で5F65.1秒。さすが豊富な調教量といった感じの力強い動きで出走態勢は整っている。
【7月28日(日) 札幌芝1800m】
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エレガンシア(牝、父
ルーラーシップ、
母ステラリード、栗東・
高柳大輔厩舎)
半兄に2021年
京王杯2歳Sを勝った
キングエルメス(父
ロードカナロア)や、全姉に
デアリングタクトが勝った
秋華賞で4着だった
パラスアテナがいる。
本馬について「最初の追い切りでは全く動かなかったようですが、先週の追い切りでは併せ馬でも先着したように、ようやく動いたといった感じ。調教を積んで、徐々に良くなっている段階なので、初戦からというタイプではないかも知れません」と
高柳大輔調教師。レースでは
武豊騎手が騎乗予定ということもあり、最終追い切りの動き次第では注目を集めることになりそうだ。
(取材・文:井内利彰)