名手が6年ぶりの「51kg」で、良血馬を初タイトルに導くか。札幌競馬場で28日(日)に行われる
クイーンステークス(3歳上牝・GIII・芝1800m)に、
ボンドガール(牝3、美浦・
手塚貴久厩舎)が
武豊騎手を背に参戦する。
同馬は
父ダイワメジャー、
母コーステッド、母の父
Tizwayの血統。23年
ドバイターフ(首G1)で2着だった
ダノンベルーガの半妹にあたる血統で、22年のセレクトセールにて2億1000万円(税抜)で落札された。新馬戦を快勝後、
サウジアラビアRCで2着。続くニュージーランドTから
武豊騎手とタッグを組み、再び2着と期待にたがわぬ走りを見せたが、
NHKマイルCは17着と重賞にはまだ手が届いていない。今回は秋の飛躍に向けて、必勝期す一戦となる。
クイーンSの負担重量は別定で、4歳上55kg、3歳馬は4kgまたは3kg減(開催の月日による)なので、51kgでの出走が叶った。
秋華賞馬
スタニングローズをはじめ好メンバーが揃ったが、大きな斤量差は魅力になるだろう。
ちなみに、
武豊騎手が「51kg」で騎乗するのは6年ぶり。デビューからしばらくは減量特典もあり、50kg、51kgも珍しく無かったが、その後は制度変更、有力馬への騎乗回数増などにより、軽斤量で乗るケースがめっきり減った。90年代に入ると年1回程度まで減少。95年を最後に16年間も機会が無く、以降も11年
CBC賞の
シゲルキョクチョウ、13年
CBC賞の
ザラストロ、18年
国立特別の
プリュスのみだ。51kg以下での勝利となれば、その95年の
上総特別を
マチカネイチジョウで制して以来29年ぶりとなる。
JRA通算で2万4000回以上の騎乗経験がある“レジェンド”であっても、51kg以下の騎乗は約120回ほどしかない。それだけに
ボンドガールに対する鞍上の思いをうかがわせる。貴重なシーンとともに、同馬に初タイトルをもたらして欲しい。