関屋記念と聞いて、多くのファンが思い出すのが
マグナーテンではないか。名門・
藤沢和雄厩舎に所属した米国生まれのセン馬。01年の
関屋記念で重賞初制覇を果たすと、翌02年には史上2頭目の連覇を成し遂げた。そんな名馬を思い出すタイミングでセン馬限定の去勢後の獲得賞金ランキングを紹介したい。
第1位は
サウンドトゥルーだ。10年生まれの
フレンチデピュティ産駒。長く1000万下の惜敗キャラだったが、4歳時に去勢したことが飛躍のきっかけになった。5歳時の
日本テレビ盃で重賞初制覇を果たすと、年末の
東京大賞典でJpn1タイトルを獲得。そして6歳時の
チャンピオンズCでGI馬に上り詰めた。その後も7歳時に
JBCクラシックを勝つなど、息長く活躍。船橋に移籍後もタイトルを積み重ね、11歳で引退。68戦13勝の成績を残し、7億6002万8000円を稼ぎ出した。
第2位は
アサカディフィート。6歳時の
中山金杯で重賞初勝利。9歳時の
小倉大賞典で重賞2勝目を挙げると、翌10年には連覇を達成し、平地重賞最高齢勝利記録を打ち立てた。また、現役晩年には同期の
ジャングルポケットや
アグネスタキオンの産駒と戦い、話題を集めた。通算成績は76戦11勝。獲得賞金は4億6564万2000円だった。
そして第3位が
マグナーテンである。父が名種牡馬のダンジグ(
Danzig)で、母が91年の仏G1ヴェルメイユ賞を制した
マジックナイトという良血馬。デビューからの6戦は牡馬として走ったが、勝利に手が届かず。ここで名伯楽・
藤沢和雄調教師が去勢に踏み切ったことが吉と出た。5歳時の
関屋記念で重賞初制覇を果たすと、6歳時には
関屋記念、
毎日王冠と連勝。さらに7歳時に
AJCCを制するなど、マイルから中距離で幅広く活躍した。仮に牡馬のままなら、種牡馬となっていたかもしれないが、セン馬になったからこそ、これだけ走れたともいえる。通算成績は37戦12勝、獲得賞金は4億5299万5000円だった。
続いて第4位が
レガシーワールドだ。名門・戸山為夫厩舎では同期の
ミホノブルボンの陰に隠れた存在だったが、素質は一級品だった。牡馬としては5戦未勝利ながら、去勢されると快進撃がスタート。3歳時の
セントライト記念で初タイトルを獲得した。4歳時に戸山調教師が亡くなったため、
森秀行厩舎に転厩。
京都大賞典の2着を
ステップに挑んだ
ジャパンCでGI初制覇を果たした。通算成績は32戦7勝。獲得賞金は4億2377万4000円だった。
最後に第5位が
マーベラスクラウンだ。重賞では長く惜敗キャラだったが、4歳夏を迎えて覚醒した。
金鯱賞で初タイトルを手にすると、高松宮杯の3着を挟み、
京都大賞典で重賞2勝目。そしてGI初挑戦となった
ジャパンCで
パラダイスクリークとの壮絶な叩き合いを鼻差制した。このレースでは米国から遠征してきた半兄
グランドフロティラ(8着同着)との初対決も話題を集めた。通算成績は22戦7勝。獲得賞金は4億1292万8000円だった。