札幌競馬場の1700mコースを舞台に行われる真夏のダート王決定戦。函館競馬場で行われてきたリステッドレースの
大沼S、ハンデ戦の
マリーンSからの流れを汲む場合が多く、実際
マリーンS組は、このレースが函館で行われた2021年含め過去10年間で7勝。昨年の
セキフウ含め6連勝中だ。1番人気馬は[1-1-2-6]で3番人気以内馬も[5-3-3-19]と波乱含みの一戦だ。年齢別では4、5歳世代が[8-6-4-39]と他世代をリードしている。
◎
ナチュラルハイは
マリーンS・56.5kgの優勝馬で、
大沼Sはメンバー最速の末脚で2着。以前はスタートしてからの進みが遅いタイプだったが、徐々にポジションを取れるようになり、この夏はひと皮むけたような印象のレースを続けている。札幌・函館のダートコースは[3-1-0-0]。キック
バックを嫌がらずに狭いところを割って出てこれるのが強み。逃げ、先行馬が多い組み合わせになり、この馬の末脚は魅力だ。
〇
ドゥラエレーデは
ホープフルS優勝馬。札幌競馬場ダート1700mは初勝利を記録した舞台で、以降ダートでの勝ち星はないがUAEダービー2着、
チャンピオンズC3着、
東京大賞典3着は今回のメンバーに入れば胸を張れる。今回は海外遠征帰り初戦であり、またハイペースが予測されるメンバー構成となったためにやや評価を下げたが、GI
タイトルホルダーが別定57kgは有利。あっさりのシーンも想定しておきたい。
▲
サヴァは
大沼S優勝馬。ややムラ駆け傾向のある馬だが、初勝利をレコードタイムで飾り、同年暮の寒椿賞に勝って
ユニコーンS2着。5歳時には芝へ転じて
六甲Sにも勝っている。前走の
大沼Sは58kgを背負い、やや促されながらも好位のインで脚をためると最後の直線で馬群を割った。札幌競馬場は初めてだが函館競馬場でのパフォーマンスを見る限り割り引く必要はなさそうだ。57kgは魅力。
△
フルムはコールドムーンS優勝馬で、
大沼S5着。前走は初めて経験する距離に、初めて経験するコーナー4つの競馬。当時の状況から2番枠は歓迎する枠順ではなかったはずだが、後方で脚をため最後は差を詰めた。その経験を活かしたい。
△
ミトノオーは逃げなくても競馬ができる馬だが、どこかで息を入れられるかどうかがポイントになりそう。同じことは△
プロミストウォリア、△
テーオードレフォンにも言える。流れひとつで展開がガラリと変わるコースだけに、難解な一戦だ。