JRAでは少ない3歳馬限定のダート重賞。今年から秋に行われるジャパンダートクラシックへのステップレース的意味合いも含むことになり、注目したい。舞台となる新潟競馬場1800mコースはコーナー角度がキツく逃げ、先行馬が有利の流れになることが多い。実際、過去10年間で逃げ馬は[2-3-2-3]と人気にかかわらず健闘している。1番人気馬は[3-3-1-3]で、3番人気以内馬は[4-6-2-18]と平均的だ。

　◎ジーサイクロンは前走古馬相手の2勝クラス平場戦を快勝した。デビュー戦は1角で不利があって参考外。2戦目は好ダッシュからハナを奪うような勢いだったが、結果的には外々を回らされ、3〜4角では手応えをなくしかけたが、ゴール前で脚を伸ばして4着。その後、ひと息入れて初勝利を記録すると3連勝、いずれも出走メンバー最速の末脚で駒を進めてきた。どんな位置でも競馬ができるのが強み。また勝負どころで気を抜くようなところがあるが徐々に解消されつつある。左回りは初めてだが、不安よりも楽しみの方が大きい。

　〇ミッキーファイトはユニコーンS1番人気3着。550kgになろうかという大型馬。まだ緩さがあるのかゲートに不安を残すが、デビュー2戦目にはのちに雲取賞を勝つことになるブルーサン以下を圧倒して能力の高さを示している。前走は4か月半ぶりの実戦で、しかも4角手前から直線に向くまで行き場を失い、思うような競馬ができない不利があった。それでも最後は立て直し、世代トップレベルの強豪相手に将来性と底力を感じさせた。

　▲ソニックスターは青竜S優勝馬。東京マイルコースで2連勝中だが、デビュー戦はスタートからダートコースの阪神競馬場ダート1800mなので今回の舞台に不安はない。前走は時計が出易い馬場状態だったとはいえ半マイル通過46.2秒、1000m通過58.5秒のハイペースを積極的に追いかけ、残り200m標識手前で先頭に立つと、そのまま押し切った。緩急のペースにもしっかり対応しておりタイトなコーナーも苦にしなさそうだ。

　△サンライズソレイユは3着以下を大きく引き離した前走も強かったが、スタートであおり後方からのレースを余儀なくされたユニコーンSでクラスにめどを立てていた。流れひとつで侮れない存在になりそうだ。

　前走の1勝クラス平場戦で古馬相手に逃げ切った△ロジアデレード、雲取賞でアマンテビアンコ以下を寄せ付けなかった鳳雛S2着△ブルーサンもコース形態を考えれば無視できない。△ハビレは新馬戦でアマンテビアンコの2着で、ヒヤシンスSはラムジェットから3馬身少々の3着。この距離での勝利経験もあり、怖い1頭だ。