競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
競走時間帯が拡大された先週の新潟開催。皆さまはどう過ごされましたか?間に行われた札幌競馬。そして後半に行われた新潟競馬ともに売り上げを伸ばしており、興行的には大成功と言えるでしょう。暑熱対策としても、先週は午後に日差しが和らぐ時間が多く、比較的涼しい環境の中で競馬も行われたように感じます。これは競馬開催としては大成功の部類になるのではないでしょうか。
ただ、現地観戦組としては少し課題は残りますね。
アイビスSD当日は例年混雑するのですが、それがさらに目立っていたような気がします。顕著なのは飲食店。やはりやることが制限されてしまうので、その時間を使ってご飯休憩をする方が多かったと思うのですが、大行列ができていました。しかもそれがずっと続いていましたので、外で待っている方は大変だったのではないかと思います。空調の利いている室内のレストランは特に行列がひどかったですね。新潟は室内のレストランが少ないので、どうしてもそちらに集中しがち。フリーパスの日でしたので競馬場の外にいったん退避する方もいらしたようですが、駐車場も混んでいたので、戻って来た時に駐車場があるかどうか心配されてた方もいらっしゃいました。実際に午後は
アイビスSDを目的とされて来場される方が多かったようで、競馬場に向かう道は渋滞がすごかったそう。パドックウ
オークなどのイ
ベントは好評でしたので、来年も継続するならばより深い対策は必要になってくるかもしれません。
個人的には時間を使う方法はいくらでもあるので、さほど気になりませんでしたが、難しかったのはご飯を食べるタイミング。仕事が終わって新潟駅でお弁当でもあればいいなと店をのぞいたのですが、残っているのはおにぎりとパンのみ。やっぱり弁当は残ってないかーと思っていると、内田博騎手が近くにいて「食べ物残ってないよー。お腹すいてるのにー」と言っていました(笑)。レースを終えたジョッキーは自分たちよりも空腹でしょうから大変ですよね。帰る時間は新幹線の本数も少なくなっているので、1本ずらすと帰る時間が1時間近く変わってきます。駅でゆっくりご飯という判断も難しいところ。このあたりもそれぞれの立場で考えていかなくてはなりませんね。今週も新潟へ行きますので、また様子を見ながら対応していければと思っています。
さて先週の新馬の勝ち上がりですが、新潟で勝ったのは全て関西馬でした…。関東の記者としては少し寂しい結果となりましたが、7月27日の芝1800mで行われた2歳未勝利で
エンブロイダリー(牝、森一)が強い勝ち方を見せてくれましたね。非常に時計が出やすいコンディションだったとはいえ、勝ち時計は2歳コースレコードの1分45秒5。ここにきて
アドマイヤマーズ産駒の活躍が目立ちますね。今後も楽しみです。
28日の札幌芝1800mでは
ファイアンクランツ(牡、堀)が4角先頭から抜け出して強い競馬を見せました。2着の
ロパシック(牝、大竹)も最後に伸びているのですが、こちらが上でしたね。スケールが大きい体をしていますし、クラシック級の活躍を期待したいです。
そして既報だとは思いますが、
アロンズロッド(牡、国枝、父
エピファネイア、
母アーモンドアイ)が、いったん放牧に出て秋の東京開催で仕切り直すことになりました。早く競馬場での走りを見たい気持ちもありますが、期待の大きい馬ですからね。秋に万全の状態で戻って来てくれることを望んでいます。
グローリーヴェイズの半妹
ラルガメンテ(牝、尾関、父
ドゥラメンテ、
母メジロツボネ)が函館でいい動きを見せたよう。デビューは11日の札幌芝1800mとなります。鞍上は横山武。
東京の新馬戦を勝って放牧に出ていた
ジョリーレーヌ(牝、大竹)が帰厩。新潟2歳S(25日・新潟、芝1600m)を目標に調整が進められます。
同じく東京の新馬戦を勝った
ミリオンローズ(牝、萩原)も美浦に帰厩済み。こちらは
クローバー賞(18日・札幌、芝1500m)を予定しています。鞍上は引き続き横山武。
アロンズロッドが回避した11日の新潟新馬戦(芝1600m)を予定している
マスカレードボール(牡、手塚、父
ドゥラメンテ、
母マスクオフ)は順調に調整しており、今週併せ馬を行った
エデルクローネ(牡、手塚、父
フィエールマン、
母コロナシオン)もいい動きを見せていました。こちらは10日の新潟芝1800mをルメールで予定しています。(馬サブロー美浦支局・木村)
提供:デイリースポーツ