現役にわずか9頭しかいない
ネオユニヴァース産駒の1頭である
サクラトゥジュール(牡7、美浦・
堀宣行厩舎)が、
関屋記念(3歳上・GIII・芝1600m)で重賞連勝を狙う。
サクラトゥジュールは
父ネオユニヴァース、
母サクラレーヌ、母の
父シンボリクリスエスの血統。父は03年の
皐月賞と
日本ダービーの覇者。種牡馬としても
ヴィクトワールピサや
ロジユニヴァースなどのGI馬を輩出して成功している。一方、母系は4代母の
スワンズウッドグローヴを祖とする谷岡牧場の名牝系で、伯父の
サクラプレジデントは03年の
札幌記念など重賞を3勝。近親には
サクラチヨノオーや
サクラホクトオーなどの名前がある。
ここまで24戦6勝。5歳夏にオープン入りを果たし、6歳春のメイSでオープン初勝利を挙げた。その後は
関屋記念が6着、
中山記念が12着と苦戦が続いたが、前走の
東京新聞杯で一変。中団で脚をためると、直線で鮮やかなイン差しを決めて、待望の重賞初制覇を果たした。オープンでの2勝が2番枠、1番枠であるように、典型的な内枠巧者。それだけに今回も馬番が大きなポイントになるだろう。
ネオユニヴァースは21年3月、種付け中の事故で死んだ。晩年は種付け頭数が減少していたこともあって、
JRAの現役馬は
サクラトゥジュールや
メイショウムラクモ、
リキサントライなど、わずか9頭しかいない。その中で
サクラトゥジュールはエースと呼べる存在。ここで重賞連勝を果たし、天国の父を喜ばせるとともに、秋の大舞台へと飛躍してほしい。