シチー軍団が11年ぶりの
JRA重賞制覇なるか。(株)友駿ホースクラブが所有する
ヴェローナシチー(牡5、栗東・
佐々木晶三厩舎)が、
小倉記念(3歳上・GIII・芝2000m)で重賞初制覇を狙う。
ヴェローナシチーは父
エピファネイア、
母アモーレエテルノ、母の
父ゼンノロブロイの血統。母は
JRAで未勝利だが、曾祖母の
グレイトフィーヴァーに遡る名牝系の出身。叔父で19年の
日経新春杯で3着だった
シュペルミエール、祖母の半弟でオープン2勝の
アーデントなど、近親には活躍馬がズラリと並ぶ。
ここまで12戦1勝。3歳時に
若葉S・
京都新聞杯・
白百合Sで2着、
神戸新聞杯で5着と、重賞やリステッドで好走した。しかし、4歳1月の
日経新春杯で11着に敗れた後、故障で長期休養へ。待望の復帰戦となった前走のテレQ杯は8着に沈んだが、1年半ぶりだったので参考外でいいだろう。今回は格上挑戦での重賞参戦となるが、3歳時の実績を考えれば通用して不思議ない。
馬主の(株)友駿ホースクラブは68年に日本最初の会員制愛馬会法人として開業した老舗中の老舗。これまでに86年の阪神3歳S覇者の
ゴールドシチー、03年の
ジャパンCと04年の
宝塚記念を制した
タップダンスシチー、ダートでGIとJpn1を9勝した
エスポワールシチーなど、幾多の名馬を送り出してきた。しかし、近年は成績が下降気味で、20年以降は1桁の勝利数にとどまっている。ここで勝てば、クラブにとっては13年
マーチSの
グランドシチー以来、11年ぶりの
JRA重賞制覇。是非とも出資者を喜ばせる走りを期待したい。