今年3月に惜しまれつつ現役を引退した
メイケイエール。個性派として人気を集めたが、重賞初制覇は20年の小倉2歳Sだった。そんな「お転婆アイドル」の蹄跡を振り返る。
メイケイエールは2歳8月の新馬(小倉芝1200m)でデビュー。
福永祐一騎手とコンビを組み、単勝1.9倍の支持に応えて5馬身差の圧勝を収めた。そして2戦目に選ばれたのが同舞台の小倉2歳Sだった。鞍上は
武豊騎手。単勝は
モントライゼに続く2番人気で6.3倍だった。スタートのタイミングが合わず、序盤は後方から。しかし、前進気勢に溢れる走りで、徐々に中団へ進出する。並の馬なら脚が上がっても不思議なかったが、直線で大外からグイグイ伸びて差し切り。相当なポテンシャルを感じさせる重賞初制覇となった。
その後の
メイケイエールは
桜花賞を目指して1600mに挑み、
チューリップ賞を制したものの、
桜花賞では最下位の18着に大敗。その後は1200m〜1400mに
ターゲットを絞り、4歳時に
シルクロードS、京王杯ス
プリングC、
セントウルSを制覇。通算で重賞は6勝したが、GIは海外の2戦を含めて11回挑戦しながら、20年の阪神JFと21年の
スプリンターズSの4着が最高着順だった。
産駒のデビューは早ければ3年後の夏。多くのファンは、母に似た仔の登場を心待ちにしているのかも。しかし、まずは何よりも
メイケイエールが届かなかったGIタイトルを手にしてくれることを願いたい。