病気で8月10日に死去した川村禎彦調教師(享年66)が、生前ファンへ向けてメッセージをしたためていたことが15日、関係者を通じて明らかになった。定年前に自ら身を引く決断をしていたことが分かるものだった。
「この度、道半ばではありますが、体調不良のため調教師を引退することといたしました。私のモットーは、オーナーをはじめたくさんの方々の想いがこもった馬を、無事に、1回でも多く競馬場で観ていただくことでした。川村厩舎の馬たちを応援してくださった皆さまに心より感謝申し上げます。ひたむきに馬と向き合った30年でした。これからも馬たちは走り続けます。私が心血を注いだ馬を、競馬を、これからも愛していただけますと幸いです」
川村師は78年に栗東・長浜彦三郎厩舎所属の騎手としてデビュー。439戦48勝の成績を残して、87年に引退。その後、調教助手を経て、95年に調教師免許を取得した。調教師としてJRA通算7311戦426勝。重賞は16年東海S(
アスカノロマン)など3勝を挙げた。厩舎の管理馬35頭は14日付けで栗東・庄野厩舎へ転厩している。
提供:デイリースポーツ