すっかり厳しい暑さが続くようになった今日この頃。世間に目を向ければ、もう夏休みの季節だ。子どもも大人もワクワクする時期だが、“宿題”も気になるもの。そこで、netkeibaでは「競馬好きのための読書感想文」と題して、競馬にまつわる本を紹介。これで今年はもう大丈夫!? 今回は堀田茂氏の『星海社新書 競馬
サイエンス 生物学・遺伝学に基づくサラブレッドの血統入門』。
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夏休みの宿題と言えば「読書感想文」と銘打っている企画ではあるが本書はどちらかと言うと自由研究に近いかもしれない。馬に対する見方が変わるだろう。できれば、本書を読了後ぜひ競馬場に馬を見に行ってほしい。そんな本である。
執筆したのは堀田茂氏。競馬本の多くは馬体などについて触れるときに「いかに勝てるか」、「いかに速いか」に重きを置いて語られることが多いが、堀田氏は獣医師の免許を持っているだけあってサラブレッドの血統を生物学・遺伝学的観点から探究している人物である。だからと言って競馬と距離があるわけではなく、キャロットクラブ会報誌をはじめ競馬関連の媒体に多数寄稿している人物だ。
その堀田氏は「血統と遺伝は表裏一体」という。だが、競馬界では血統のことは語られても遺伝について語られることが少ない、とも。なぜなら堀田氏いわく「遺伝は小難しい」からだ。その敬遠しがちな遺伝についてできる限りかみ砕いて教えてくれるのが本書という訳だ。
生物学と競馬学。これまでなかなか混じることのなかった2つが掛け合わされる。ぜひ、その橋渡しの難しさを感じつつ読んでいただきたい。
【書籍情報】
◆出版社:講談社
◆ページ数:256ページ
◆定価:1,350円+税
◆判型:新書判
【プレゼント】
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応募期間は2024年8月25日(日)23:59まで。
みなさまからのたくさんのご応募お待ちしております。
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