今度こそ父に初タイトルを届けるか。
エイシンヒカリ産駒の
エイシンスポッター(牡5、栗東・
吉村圭司厩舎)が、
キーンランドカップ(3歳上・GIII・芝1200m)で重賞初制覇を狙う。
エイシンスポッターは父
エイシンヒカリ、
母マーゼリン、母の
父Baratheaの血統。ここまで21戦6勝。昨春の鞍馬Sでオープン初制覇。その後は差し届かずのレースが続いていたが、前々走の安土城Sで約1年ぶりの勝利を手にした。重賞に限れば7戦して昨年の
オーシャンSの3着が最高着順。見えない壁に跳ね返され続けているが、昨年の
スプリンターズSでもメンバー中2位の上がり3Fをマークしたように、末脚は一級品。展開が味方すれば上位争いはもちろん、突き抜けるシーンまであっても不思議ない。
父の
エイシンヒカリにとっても、産駒の
JRA重賞制覇は悲願だ。これまで延べ31頭が出走し、21年の
ローズSの
エイシンヒテン、23年の
デイリー杯2歳Sの
エンヤラヴフェイスで2回ある2着が最高着順。3着と4着も2回ずつあるが、あと一歩で戴冠に手が届いていない。
中距離の逃げ馬だった父とは180度違い、短距離の追い込みで鳴らす孝行息子が吉報を届けることができるか。鞍上はマジックマン・モレイラ騎手だから心強い限り。これまでの鬱憤を晴らす、大外一気の差し切りを期待したい。