「
CBC賞・G3」(18日、中京)
6番人気の
ドロップオブライトが直線で力強く抜け出して重賞初勝利を飾った。管理する
福永祐一調教師(47)=栗東=は3月の開業以来、初のJRA重賞勝利。
幸英明騎手(48)=栗東・フリー=は10年
ヘッドライナー以来の同レース2勝目。2着には3番人気の
スズハローム、3着には2番人気の
グランテストが入り、1番人気の
キタノエクスプレスは7着だった。
福永厩舎の初重賞制覇に桶狭間が大いに沸いた。6番人気の
ドロップオブライトが、幸の好騎乗に導かれ、ゴール前で迫った
スズハロームの追い上げを首差しのいで重賞初V。ウイナーズサークルに福永師が姿を見せると、「おめでとう!」とスタンドから大きな歓声が湧き起こった。
「本当にうれしいです。
福永祐一厩舎の重賞が僕で良かったのかな」と殊勲の幸は、冗談めかして第一声。続けて「ここに向けて渾身(こんしん)の仕上げをしてくださっていた。変な競馬はできないと思っていました」と責任を果たし、胸をなで下ろした。一方の福永師は好位のインを取り切り、直線半ばで抜け出す理想的な競馬に「完璧な騎乗でした」と一つ年上の先輩に最敬礼だ。
開業初年度に重賞初制覇。8回目のチャレンジでのタイトル奪取に、ルーキートレーナーは「望外の喜び」と声を弾ませた。「焦ってはいなかったけど、最近勝てていなかったから。これでスタッフの士気が上がってくれれば」。開業2カ月で5勝と、好スタートを切ったが、5月に入ってからは未勝利で、約4カ月、白星から遠ざかっていた。重賞初制覇という最高の結果で、その流れの悪さも断ち切れそうだ。
ドロップオブライトの次走に関しては未定。「ここがもともと狙っていたレース。メイチで仕上げましたし、いい状態で送り出せたという満足感はあります。自分たちのやるべきことをやっていけば、結果はついてくる」。まずは一つの通過点。これを足掛かりに、さらなるビッグレースへと挑んでいく。
提供:デイリースポーツ