新潟11R「第44回
新潟2歳S」は
トータルクラリティがデビュー2連勝を飾った。
直線残り200メートル。
トータルクラリティが持ち味の勝負根性を存分に発揮する。人気を背負った
コートアリシアンは切れる脚で迫ってくる。北村友は「前走の勝ち方からしぶとい馬だなと思っていた。この馬の良さが出た」。外
アリシアンに少し前に出られたが、内で負けじと抵抗。ラストは見事に差し返し、半馬身差でゴールを駆け抜けた。
新馬戦からの継続騎乗で特徴はつかんでいた。「返し馬の
テンションが高かったので、どこの位置で抜いて走れるのかなと一番に考えていた」。思惑通り、好スタートから道中は中団の外でストレスフリーな競馬。鞍上が望んでいた絶好のポジションで折り合うことができた。直線は瞬発力自慢の上位人気馬が仕掛ける前に、北村友が先に動き出した。「瞬発力勝負のヨーイドンというより、自分から動かして行ってしぶとさを生かす競馬をしたかった」と、してやったりの表情で振り返った。
近親に昨年
中山牝馬Sを制し、
凱旋門賞でも4着に健闘した
スルーセブンシーズがいる牝系から新たに誕生したスター候補。21年
セリフォス、23年
アスコリピチェーノなど後のG1馬が勝ってきた出世レースを制し、鞍上も「フットワークや背中がいい馬なので、もっと活躍できる馬」と大きな期待を寄せる。次走は決まっていないが、底知れぬ力を持った
クラリティの走りに今後も注目したい。
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トータルクラリティ 父バゴ 母ビットレート(母の
父スペシャルウィーク)22年1月30日生まれ 牡2歳 栗東・池添厩舎所属 馬主・キャロット
ファーム 生産者・北海道安平町のノーザン
ファーム 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金3858万5000円 馬名の由来は完全な鮮明さ、
ビットレートを上げて得られる高画質(母名より連想)。
スポニチ